民家の店・宿

 
情報誌『民家』の「民家の店、民家の宿」シリーズからの抜粋です。

2021年4月22日 (木)

埼玉/ゲストハウス、カフェ&バー「ちゃぶだい」

3

 小江戸・川越とおばれ、観光客で賑わっている蔵通りを横道に入った住宅街に、一軒の長屋がある。築100年の民家をリノヴェーションしたゲストハウス、カフェ&バー「ちゃぶだい」。
ちゃぶだいを運営する戎谷さん、西村さん、田中さんの3人は、川越市が2018年に開催した「まちづくりキャンプ」を通じて知り合い。3人に共通していたのは川越でゲストハウスをしたいとの思いだった。1年かけて探し、見つかったのが、かって肥料問屋だった築100年の民家。大家さんはとても理解があり、自由になんでもしてもいいよと言ってくれたそうで、古民家の良さを生かしながらワークショップなどをして自分たちの手でリノベーションをし、2019年に「ちゃぶだい」をオープン

2_2

 1階の一部と 階がゲストハウス,現在は1 階の客室が「書ー店街」という本屋スペース。中庭には「眼鏡工房」やレンタルスペース小屋がある。農家直売のマーケットや朝ヨガ などのイベントも開催。「ちゃぶだ い」は多様な機能がある複合施設に なり、地域の人と川越に来た地域外 の人が交わるハブとなっている。 ゲストハウスには、古民家でゆっ くりしたい人や、「ちゃぶだい」を目 的で来る人も多いそうだ。運営ス タッフやその場にいる人びとと自然 に交流ができるのも魅力。

1_3

 民家の落ち着いた雰囲気と、和 やかな空気がとても居心地がいい「ちゃぶだい」を訪れると、スタッ フのみなさんが満面の笑顔で迎えて くれる。運営者の1人である西村さ んは、いつもきさ くに声をかけてく れ、川越情報をた くさん教えてくれる。「ちゃぶだい」 の今後や川越をもっと楽しい街にし たいと、想いも語ってくれた。

 こうしてひとつでも多くの民家が 次世代に受け継がれることを願う。

(東京都・友の会会員 中市里美)


 

店舗データ
住  所 埼玉県川越市三久保町1-14
電  話 049-214-1617
カフェ・バー  定休日 毎週水曜日
宿 泊  ドミトリー(相部屋)と個室の2種類
HP   https://www.chabudai-kawagoe.com/

鎌倉/氷さん路地のビストロ「「Oui Oui (ウイ ウイ)」

2 鶴岡八幡宮へ続く参道、若宮大路の二の鳥居前を、ひっそりとした路 地に数歩入る。突然昭和初期にタイ ムスリップしたような、時代がかっ た灰色の建物の一角に、パリの下町 を思わせるこのビストロがある。 かつて氷店と店主の住まいだった ところをリノベーションした店舗は、 ドアを開けると鉄の階段が現れ、隠 れ家を訪ねる雰囲気にワクワク感が 高まる。踊り場の壁には、氷倉庫に 使われていた分厚いステンレス扉が 嵌め込まれている。

3_2

店内は古い梁と 柱が現され、アンティーク家具の持 つ深い趣きに何とも落ち着く。 オーナーシェフにお話を聞くと、 自ら壁の左官塗りやタイル張りをし て、奥様とそのご家族が集めたり 手造りした家具を活かしたとのこと。 随所に展示されたアートも、ご縁の できた作家たちとの思い出ある作品 ばかりで、隅々まで愛とセンスあふ れる店ができてきたのだ



4_3

お客様の過半が地元のリピーター なのもうなずける。またランチが 1650 円のプリフィクスという、 観光地鎌倉では大変お手頃な設定で、 本格フレンチを気軽にいただけるの も嬉しい。 お話の最後に「もしかすると今年 の年末でこの建物が取り壊しになる かもしれない」という衝撃的な言葉 があった。コロナ禍でまだ先が読め ないが、今後のウィウィの命運は ......? こんな魅力あるお店が消え てしまうなど、考えられない。 ぜひとも多くの方が、一度足を運 んでくださることを願っている。

(神奈川県・友の会会員西本佳代子)

店舗データ
住  所 神奈川県鎌倉市小町1-5-18
電  話 0467-81-3352
交  通 JR鎌倉駅東口 徒歩2分
営業時間 ランチ11:30~14:00(L.O.)
ディナー17:00~21:00(L.O.)
※変更の場合もあり、ご確認ください。
定休日  水曜日

2021年1月18日 (月)

新潟/映画館・カフェ 「café ガシマシネマ」

1_4

 民家フォーラム2019を行った佐渡島には、ガシマシネマという名で定員20名の小さな映画館があります。その映画館を運営する堀田さんは、佐渡島に住む友人家族の暮らし方に影響を受け、今から10年前に家族で島に移住して来た方です。
 しかし堀田さんは移住してすぐに映画館を始めたわけではなく、移住当時この場所(相川上京町)は「のら犬カフェ」という飲食店で、その店主との交流やカフェ移転の経緯を経て「東京の映画館で働いてきたキャリアを活かしてみよう!」と始めた映画館でした。
 堀田さんは、映画館を始める際に念頭に置いたことがありました。
・映画を通じてリフレッシュできる場を提供したい。
・都市部でなくても映画館を運営できるかどうか試してみたい。
・ここ佐渡島に見合う鑑賞料金の設定やサービスを提供したい。

2

4_4

  ガシマシネマは、佐渡金山鉱山長の旧住宅を堀田さんご夫妻がほぼDIYで改装したカフェ併設」の映画館となり、手作りカレーやソフトドリンクも好評で、くつろげる人気スポットになっています。

 また最近では、雨漏りした屋根の改修を、自力とクラウドファンティングで維持していて、今後も古い建物を直しながら改良していく予定です。(新潟県・正会員 川上 巧)


 

店舗データ
住  所 新潟県佐渡市相川上京町11
電  話 0259-67-7644
営業時間 9:30~17:00(飲食だけのご利用可)
映画上映時間 10:00~と14:00~
カフェ  コーヒー、紅茶、佐渡番茶チャイ、佐渡牛乳、他
鶏香味野菜カレー、佐渡産お菓子各種
定休日  月、火曜日
メール gashimacinema@gmail.com
HP   https://gashimacinema.info/

2021年1月 1日 (金)

熊本/カフェレストラン 「芳文(HO BUN)」

Photo

 熊本市の主要道路「国道3号線」沿いを車で走ると、立ち並ぶチェーン店とは明らかに空気感が違う場所がある。カフェレストラン「芳文」だ。一瞬、時間が止まったかと見紛うほど、そこは静寂で、凛とした美しさを保っている。元酒蔵のその建物は、昭和59年にこの場所に移築された。以前は、酒蔵の町、御船の御船川沿いに建っていた。
 洪水対策の護岸工事に伴い、売りに出された3棟のうち1棟の建物をオーナーが購入され、レストランを始められた。現在のシェフは縁あってオーナーと親戚関係となった二代目で、任されて12年が経つそうだ。
 このご時世にホームページもないが、リピーターが絶えず、ランチタイムの開店時にはあっという間に前面の駐車場が埋まってしまう。デート、女子会、家族でのお祝い事など、多様な客層を受け入れる度量の大きな空間と、地元食材を活かした美味しい洋食。世代を超えた人気店だ。

Photo_4 そして、ここには密かな伝説がある。カップルが成立する席があるのだ。現シェフも今の奥様と結婚前に客として来店していて、まさか自分がここで料理を振る舞うことになろうとは思ってもみなかったそうだ。

 平成28年の熊本地震では、瓦の一部落下と漆喰のひび割れ程度で、幸い構造体に大きな被害はなく、補修して営業を再開された。建物は、移築時に窓を増やすなど多少の改造はあるが、ほぼ原型をとどめており、出入り口もそのまま、鍵も木製の旧式のままだ。2階は、ギャラリー空間として無料で開放されている。

4_7

 ここで食事をすると不思議な温かさに包まれ、ありのままの自分になれる。建物を大事に活かしてきた経営者と、長く見守り続けてきた客の作り出す空気感が、そうさせるのかもしれない。これからも、
末長く地域に愛されていくことだろう。
(神奈川県・友の会会員柿本美樹)

 
店舗データ
住  所 熊本県南区南高江5-7-76
電  話 096-311-3344
営  業 無休
ランチ  11:30~16:00
ディナー 17:00~22:00
メニュー 本日の芳文1,100円
夜のお任せフルコース3,300円他

2020年10月11日 (日)

香川/味噌製造「丸岡味噌麴製造所」

Photo

「自信のあるものを売るから力が入る」と話すのは明治2年創業、丸岡味噌麹製造所の店主・丸岡
敦子さん。むしろを使う昔ながらの製法をかたくなに守っており、店に並んでいる味噌や塩麹は、すべて一から手作りされたものばかりです。季節によって扱い方が違うのも麹が生きているからこそごまかしのない、正直なお店です。「材料から作り方、料理のコツまで、何でもお教えします」と、笑顔で話してくださいました。
 こちらの甘酒は、砂糖や生姜は入れずに、自家製の麹とお米だけの仕込みで作られており、さわやかな甘さが口の中に広がります。健康の秘訣でもあるお味噌汁や甘酒を毎日飲でいるという丸岡さんは、なるほど大変お元気で、お溌溂としていらっしゃいました。

3 4_2

2

ある時、自家製味噌の美味しさ、手仕事の大切さを伝えようと一念発起。店舗の一角、使われていなかった「麹室」をひとつ改修して手作り味噌教室を始めました。改修された店内には、桶の蓋を使った陳列棚や、大きな布団箪笥の机など、歴史が見えるほどに使い込まれた道具たちが、お店のインテリアとして生まれ変わっています。また、改修部分のには地元の古材ショップ「古木里庫」(JMRA古材ネットワーク)の丸太材を使用。入り口の目を引く取手は、丸岡さんが麹作りで毎日使うしゃもじ型を特注されたそうです。
 歴史の染み込んだお店、お話し上手な丸岡さんのあたたかい雰囲気に包まれた空間で、本物の味がする商品たちを手にとってみてください。(香川県・正会員 来田光博)

 
店舗データ
住  所 香川県三豊市三野町下高瀬 540
アクセス 高松自動車道三豊鳥坂 ICより車で 10 分
電  話 0875-72-5417
商 品 無添加の天然醸造みそや季節の漬け物、手作りみその材料、
甘酒、塩こうじ、 もろみなど
定休日 不定休・元日
営業時間 7:00 ~ 19:00
駐車場 3台

2020年7月 1日 (水)

埼玉/カフェ 「蔵カフェ 草風庵」

114_2

 東京への通勤圏でありながら、自然に恵まれた埼玉県飯能市。古くから林業や織物の町として栄えていたため、市内には蔵や西洋風の建物が点在しています。
 果物店を営むご主人と奥様は、敷地内にある蔵2棟を再生し、結婚以来30年間温め続け、夢だったカフェを2019 年2月にオープンしました。この蔵は、店主の曾祖父が明治中頃に、繭の中卸しのために利用していたそうです。

1142 1143

 蔵の構造を活かし、カフェのカウンターには山野草などをセンス良く飾るなど、すっきりしたデザインが心地よい空間になっています。ご夫妻との会話は、気軽で楽しく弾み、時間が過ぎるのを忘れてしまいがちです。
 果物は市場から直に仕入れているので、旬で新鮮な果物をたっぷり使った自家製のこだわりスイーツはおいしく、「果の華氷こおり」は果物を凍らて削る滅多にないかき氷で、冬の季節も人気のあるメニューです。
 2階では、ご主人が長年の趣味である金継ぎを週1回教えています。骨董、盆栽なども好きなご主人は、もう1棟の蔵の中に骨董、外には盆栽を置き、好きな方には見ていただいていて、購入することもできるそうです。
 お店から数分歩くと有名な大河原があり、川遊びやキャンプができます。
(東京都・正会員 佐々木祐子)

 
店舗データ
住  所 〒357-0031 埼玉県飯能市山手町4-1
アクセス 西武池袋線 飯能駅から徒歩9分
電  話 070-3230-2385
メニュー コーヒー+デザート:850円、コーヒー:400円~、
フレッシュジュース生:450円~、
果の華氷(かき氷):500円~
営業日 火、水、金、土曜日
営業時間 11:30~18:00
駐車場 5台

金継ぎに関して直接お問い合わせください。

2020年4月 1日 (水)

東京/蕎麦「176」

1762

 練馬駅西口から数分の場所にあるこの店は、ひっそりと落ち着いた構えの知る人ぞ知る蕎麦の名店である。

 店名は「176」(郵 便 番 号 お よ び 住所から転用とのこと)といい、モダ ンなデザインの袖看板がさりげなく かかるが見落としそうである。店前 の植え込みの緑のしつらえから、周 辺とはひと味違う雰囲気が漂う。

店構えはかなりおさえたさりげな い佇まいで、京町家風の割烹とでも 言おうか。長暖簾の色が時々変わる ようで、今日の暖簾は何色と通うの も違った楽しみである。

1763

 中に入るとビルの 階とは思えな いゆったりと奥行きのある構成で、 町家とも農家ともつかない。古材と 土壁風の仕上げで構成された重厚な つくりであるが、どこか粋で明るさもほどよい。入った左手は店主が作 業する蕎麦打ち場。その前にでんと 設えられた分厚い古材利用のカウン ター席でまずお酒から始めるのも良 し、右手のゆったりしたテーブル席、 奥の板座敷で落ち着いて蕎麦をすす るも良し、とにかく居心地がよく、 つい長居をしてしまう店である。

 昼は天丼付きのそば切りが店のお すすめ。夜は蕎麦目当ての客もさる ことながら、酒、肴と居心地の良い 場所を目当てに静かに一杯飲む客も 多いとのこと。   開店から20 年、その間ほとんどつ くりは変わらず、手入れや掃除など よく気が配られて、通ごのみの雰囲 気を醸す店である。

(東京都・正会員 新居誠之)

 
店舗データ
住  所 〒176-0001東京都練馬区練馬1-7-6
アクセス 西武池袋線・都営大江戸線練馬駅から徒歩5分
電  話 03-5999-1765
メニュー せいろ750円、天せいろ1,050円
お蕎麦天丼セット1,650円
営業時間 11:30~15:00,17:00~23:00
定休日 水曜日

2020年1月20日 (月)

栃木/酒蔵を食事処として移築再生「瑞穂蔵」

Img_4625_2

 那須インターから那須街道を那須湯本方面へ上がっていくと、一軒茶屋交差点の手前(右手)に荘厳な佇まいの「瑞穂蔵」が見えてきます。

 中に入ると、吹き抜けに重なり合う巨大で重厚な梁と桁に、しばし圧倒されます。県内の市貝町にあった築およそ130年の酒蔵を15年前
に移築再生した食事処です。
 ここでは窯で炊いたおいしいお米(那須地域のコシヒカリは冷涼な気候とアルカリ質に富んだ清らかな水で育てられていて絶品)、こだわりの手作り味噌、地産地消の新鮮な野菜、鹿の湯温泉の源泉を使った温泉卵など、昔ながらの日本の味を堪能できます。

Img01

3


 縁側からは、今でも実際に米粉などを挽くのに使用されているという水車を眺めることもできます。那須高原へお出かけの際は、ぜひ、ランチで立ち寄りたいお店です。
(栃木県・正会員 佐野 徹)

店舗データ
場  所 栃木県那須郡那須町湯本新林357-32
アクセス 東北自動車道那須インターより
県道17号線を那須湯本方面へ直進(15分)
電  話 0287-76-7550
メニュー 田舎膳1,300円、那須産豚ロースカツ膳1,900円他
定休日 なし(冬季期間不定休)
HP http://www.mizuhokura.com/lunch/

2020年1月 1日 (水)

新潟/蕎麦「蕎麦 茂左衛門」

Dscn6413 豊かな自然と伝統文化が残る島、佐渡。日本家屋の良さを活かして店舗にリノベーションした「蕎麦 茂左衛門」は両津港からほど近い佐渡の田園風景の中にあります。主屋は昭和35年(1960年)に建築されたもので大黒柱や横架材にケヤキが使われており、敷地内には土蔵も残っています。建築当時の当主は木挽きを生業としていたそうです。

 佐渡伝統の「ぶっかけ蕎麦」は、あご出汁の蕎麦つゆをかけて、「もり蕎麦」には江戸前の濃くて辛い蕎麦つゆをつけて、それぞれに美味しい十割蕎麦を。山のもの海のもの、佐渡で採れる旬の食材に、こだわりの自家製調味料。Uターンでお店を始めたご夫婦の作る料理をゆっくり美味しくいただける空間です。

Imgp7725

Dscn6414

 現在築60年を迎え、変わるもの変わらないものを、これからも見守り続けていく、そんな温かさを感じる建物で、佐渡の良さを発信されている店主ご夫妻です。
(東京都・正会員 山田夕湖)

店舗データ
場  所 新潟県佐渡市新穂田野沢163-1
電  話 0259-67-7972(完全予約制)
メニュー 昼:蕎麦セット、他コース料理もあります
営業時間 11:30~13:30 LO 17:00~ 21:00 LO
定休日 日曜日(3連休の場合は日曜営業の月曜休み)
HP http://sobamozem.com/content/

2019年10月23日 (水)

鳥取/泊まれる居酒屋「てまひま」

1

 鳥取県大だい山せん町の小さな集落内にある「てまひま」は、月に一度だけ泊まれる居酒屋として、普段は1組限定のゲストハウスとして営業しています。
 居酒屋スペースの主屋は、明治13年に建てられた古民家をリノベーション。昔のままの茅葺き屋根(赤い鉄板葺き)や土壁、蔵に眠っていた灯籠をリメイクした照明器具など、古き良きと新しさが融合した空間です。

2_5

月に一度だけの居酒屋の日には老若男女、地元の人はもちろん、遠方からもお客さんが来て大盛り上がりで、帰るころにはみんな仲良しに。運転の心配なく、心置きなく飲んでほしいというオーナーの思いから、月に一度の居酒屋の日は1000円で泊まれるのも魅力のひとつです。

3_4

 昭和に建てられた離れのゲストハウスでは、寝坊の宿をコンセプトに、アロマや選べるまくらなどの安眠グッズがあります。さらに敷地内に流れる清流の音で安眠効果は抜群!時計も置いていないので、時間を忘れてのんびりしてみてはいかがでしょうか。
(鳥取県・正会員 北村裕寿)

店舗データ
場  所 鳥取県西伯郡大山町長田282
アクセス 山陰道大山IC、淀江ICより
それぞれ車で5~10 分
電  話 03-5941-3662
居酒屋 毎月最終水曜日営業 おでん70円~
ゲストハウス 1泊4,500円/人(9名まで)
定休日 月曜日・火曜日
HP http://tema-hima.com/

(取材:東京都・友の会会員 諸星由美恵)

東京都/Gallery & Book cafe 「松庵文庫」

Photo_7

 西荻窪駅から閑静な住宅街を歩くと、ふと足を止めたくなるような、緑に縁取られた木造家屋の小さなカフェがある。
 本が好きなオーナーの岡崎さんが、地名である「松庵」に「文庫」をつけて名付けた。
 もともとこの近所にお住まいだったが、ここの家主である音楽家ご夫妻の旦那さまが亡くなられた後、お住まいを譲り受け、なんと、飲食業未経験でカフェを開くことになった。

3_3

岡崎さん曰く「怖いもの知らずだった」が、ご縁に恵まれ、無事7年目を迎えるとのこと。
 音楽家ご夫妻の教え子が訪れ、「残してくれてありがとう」とお礼を
言ってくださったのがとても嬉しくて、心の支えになっている、と話す。

2_4  ランチメニューは、お肉かお魚を選べる「お米御膳」、豚肩ロースカレー、スイーツはクレームブリュレやトライフルなど、暦に合わせて丁寧に作られる。
 中庭に植えられた樹齢100年のツツジを眺めつつ、ゆったり流れる時間を味わってみてはいかがだろう。

場  所 東京都杉並区松庵3-12-22
アクセス JR中央線西荻窪駅から徒歩7分
電  話 03-5941-3662
メニュー お米御膳1,390円
季節のトライフル650円
季節の旬の果物で提供します。
営業時間 水~金11:30~21:30 土・日11:30~18:00
定休日 月・火
HP http://shouanbunko.com

(取材:東京都・友の会会員 諸星由美恵)

2019年7月 2日 (火)

鹿児島/民泊処・レンタルスペース「三昧房屋 manimani」

Manimani1_2 鹿児島市の隣、日置市・日吉町。海まで歩いて5分の、緑豊かな集落の一角。 田仲淳さん・素子さんご夫妻が営む、築94年の古民家を丁寧に改装した宿がある。
 新緑の季節には、吹き抜けるそよ風を。冷え込む季節には、暖炉や石油ストーブの柔らかな暖かさを……。四季の醍醐味を肌で感じられる。
 

Manimani2 Manimani3 昔からここに人が住み、暮らしを営んできた……という古民家ならではの温もりを感じてもらえたら、と話す素子さん。
 ゲストの気持ちに寄り添い、同じ目線で滞在のおもてなしをしてくれる田仲夫妻と語らうも良し、縁側から差す陽の光の移ろいを眺めつつ、畳に寝転ぶも良し。
 一度訪れると、不思議と二度、三度と足を運びたくなる、そんな宿だ。

場  所 鹿児島県日置市日吉町日置2042
アクセス 南九州西回り自動車道「伊集院IC」から車17分
電  話 090-3195-3611
宿泊費 1泊素泊まり13,000円(1~3名)、
4名~4,000円×人数
夕食・朝食 一汁一菜 500円~ 一汁三菜 900円
定休日 不定休
HP https://manimani.space/

(取材:東京都・友の会会員 諸星由美恵)

2019年7月 1日 (月)

和歌山/カフェ・ゲストハウス 和歌山「ICHIE」

Ichie1

角のたばこ屋さんをカフェストハウスにリノベーション「ICHIE」。
 和歌山県田辺市新屋敷町の静かな住宅街にあります。昭和期に建てられた築70年以上の木造平屋の建物からは、昔ながらの風情を残すお庭を廊下の揺らいだ硝子越しに眺めることもできます。
 Ichie2 主屋だった部分、和室やタイル貼りのお風呂は当時の雰囲気をそのままに残しゲストハウスとして利活用されています。たばこ屋さんとしてご近所さんに慕われていた店舗はカフェに。世界遺産「熊野古道」に近いこともあり、連日いろいろな国籍の方が宿泊することも。利用される多くの宿泊客が、この建物から日本き文化を感じているとコメントもあるようです。

Ichie4 日中はバリエーション豊かなシフォンケーキ目当てに、近隣の常連さんだけでなく遠方からのお客さんもあり、今は地域交流の場となっています。一期一会と感謝の気持ちを大切にしている和やかな空間に、ぜひお立ち寄りください。

場  所 和歌山県田辺市新屋敷町25-1
アクセス 紀伊田辺駅より徒歩10 分
南紀田辺インターより車で5~10 分
メニュー カフェ シフォンケーキセット680円(単品480円)~
宿泊費 ゲストハウス 4,600円/泊 追加1名ごとに3,000円(合計7名)
和室8畳と6畳(2組限定)
定休日 月曜日・火曜日
HP http://ichie-cafe.com/

(取材:東京都・正会員 山田夕湖)

2019年4月16日 (火)

奈良/手打ちうどん「風舞」

Dsc01981

■先代が大切に守ってきた茅葺き民家
「風舞」は、ハイキングコースとしても有名な暗くらがり峠とうげ(奈良と大阪の境)の頂上付近にある手打ちうどんの名店です。周囲には街道の面影を残す石畳や、棚田の風景が広がっています。建物は茅葺き屋根(金属カバー)入母屋造りの平屋建てで、6畳の玄関土間、縁側と床の間のある6畳の座敷二間、玄関土間の奥には4畳半二間のテーブル席と骨董品コーナーがあります。縁側の7間半一本物の縁えん桁げたは先代のご自慢でした。築年数は不明ですが、近くにあった民家を曳家したのが約100年前とのことですので、少なくとも築100年は経過した民家です。大工だった先代が、土間の格子間仕切りや会計カウンターを手掛けるなど大事に守られてきました。

 風舞のご主人はここで生まれ育ちました。隣地に新居を構え、その後は先代夫婦がふたりで住んでいましたが、他界され4〜5年は空き家となっていました。もともと料理人になりたかったご主人は、この民家を活かしたいという思いから脱サラし、ここで手打ちうどん店を開業しました。

Dsc01965_2

■癒しの空間で本格的手打ちうどん
 ご主人が目指したのは、温かいものを食べ、ほっと一息つける「癒しの空間」です。そんなご主人の作るうどんは、出汁にこだわった風味豊かな逸品です。おすすめは香ばしく焼いた鶏肉をのせた「とりなんば」。「ごぼうしぐれ」も絶品でした。
 民家好きにも、うどん好きにも楽しめるお店です。新緑の頃に、ハイキングと合わせてお出かけされてはいかがでしょうか。

場  所 奈良県生駒市西畑町487-1
アクセス 第二阪奈道路「壱文PC」から車で15分
近畿日本鉄道奈良線「生駒駅」よりタクシー25分
電  話 0743-77-8060
メニュー とりなんば800円、ごぼうしぐれ600円
定休日 日曜日、祝日
営業時間 11:00~15:00 売り切れ次第閉店

(取材:奈良県・正会員 西本成志)

鳥取/ワイナリー 「倉吉ワイナリー」

Img_4554

■白壁土蔵群で手造りのワインを楽しむ
 鳥取県倉吉市、白壁土蔵群の一角に「倉吉ワイナリー」があります。明治後期に建てられた町屋が10 年ほど空き家になっていましたが、今村オーナーがオーガニックワインをつくるワイナリーに改修。ワインの製造、レストラン、ワインカフェなどがあるオシャレな空間になっています。近くにある2年前に改修された日本ワイン専門店の「赤瓦ワイン蔵」もオーナーのお店です。
 

Img_4555

「倉吉ワイナリー」の1階は醸造所、ワインの展示販売、試飲を含むカフェがあり、2階は予約制ですがレストランスペースになっていて、手づくりのワインと素敵な料理が堪能できます。町屋とワイナリーの組み合わせは全国的にも珍しいですが、とても相性がよく、ワインタンクが違和感なくしっくり収まってます。そして中に入ると葡萄と酵母が絡み合ったとてもフレッシュな香りに包まれます。みなさんも想像してみてください。

Img_4553_2

■葡萄栽培からこだわるオーナー
 オーナーは無類のワイン好きで、50 歳で脱サラ、無農薬の葡萄を栽培し、オーガニックワインを搾るのが夢で東京から鳥取に約10年前に移住しました。有機農法によるデラウェア、ピオーネの葡萄栽培からスタートし、2017年にワイン特区の申請をして2018 年に認定され、100%自ら栽培した葡萄でワインをつくっています。
 ワインの種類は白ワイン、ロゼワイン、赤ワインがそれぞれ2 種類。私も5年前に苗木を植える作業を手伝った、シャルドネ、カベルネソーヴィニヨンの葡萄も順調に成長し、とてもおいしい白ワイン、赤ワインになりました。またオーナーの思いに共感した若者が葡萄栽培を始めたり、ワインづくりの手伝いをしたりと、輪が広がっています。

場  所 鳥取県倉吉市西仲町2627
アクセス JR倉吉駅よりバスで「赤瓦・白壁土蔵」徒歩徒歩約3分
電  話 0858-27-1381
メニュー ワインカフェ ティスティングセット
(グラスワイン3っ種、おつまみ)1500円
営業時間 昼(11:00~17:00) 夜(予約制)
HP https://www.kurayoshi-winery.com

(取材:鳥取県・正会員 北村裕寿)

2019年1月 1日 (火)

富山/カフェ「茶舎 野うさぎ」

Photo

■引っ越して初めて見つけた雰囲気のよいカフェ
 長年暮らした滋賀から、富山県南砺市福光に移り住んで1年が経ちました。これまでしてきた建築の仕事を離れ、地元のスーパーで働き、食べ物や行事などを楽しみ季節を感じる日々を送っています。町の中心を流れる清流“小矢部川”沿いの桜並木の景色は通勤路の楽しみです。その川沿いに「茶舎 野うさぎ」さんがあります。「水月」という料亭だった建物の住まい部分をリノベーションした、落ち着いた雰囲気のカフェです。2019年3月で3周年になるそうです。

Photo_2

 オーナーの湯浅さんは、お店を持ちたいと思い続け、結婚、子育て……と20年経ち、いざカフェができるとなった時、“欲しかった場所、欲しい場所、欲しいであろう場所”をつくろう!と決めたそうです。昔は当たり前にあったコミュニケーションの場をつくり、地元に根付いていきたいなぁという思いで、地元の方の手作りの作品を販売されたり、2階の広間はヨガや教室などにも使われ、思いが実現されていて楽しいお店です。

■ランチを楽しみ、お店や地元の人と話が弾む
ランチのメニューも豊富で、ロコモコもおすすめです。私はワッフルと珈琲もいただき、ほっこり素敵な休日になりました。 改装の時は、元の状態を生かしながらも柱や壁を抜くのに大工さんと一緒に奮闘したり、雨漏りや寒さに苦労したそうです。 地元の方々と話したり、地元の建築事情を知ると、今までの自分が思い描いていた家づくりの考え方が少し変化している気がします。また雪深い冬が来ますが、この町での楽しみが増えました。

場所 富山県南砺市福光6605-3
アクセス JR城端線福光駅 徒歩5分
電話 0763-58-5315
料金 メニュー ランチ(1,000円)、ロコモコ(850円)、その他
HP http://nousagi.petit.cc/
   

              (取材:富山県・友の会会員 信井接子)

千葉/珈琲 「抱(HUG)」

Hug1

■隠れ家古民家で自家焙煎珈琲を愉しむ
 千葉県大多喜町。本多忠勝の城下町として知られる大多喜中心から車で7分ほどの小さな集落「堀之内」に「珈琲 抱(HUG)」はあります。築100年の古民家の主屋は、生豆を手回しロースターでじっくり焙煎するための作業場と店主の住まいとして使われています。納屋を改装した喫茶スペースでは、香り豊かでほのかに甘いコーヒーが味わえます。
 南青山で長く続いた喫茶店「大坊珈琲店」の流れをくむ自家焙煎のコーヒーは、生豆の特徴を生かして複雑な香りと甘み、苦みと酸味が絶妙なバランスに炒りあげられて、香り高く、透明感のある後味の独特な世界を作り出します。焙煎したコーヒー豆は常に数種、持ち帰り用に準備されています。

Hug2


 テーブル3つの小さな喫茶スペース入り口の壁や床には大多喜在住の天然石モザイク作家 松下たかし氏作の小さなモザイクがポイントとして散りばめられています。厳選されたコーヒーの味と香りを楽しむために特注したカップや、近隣のパティシエールたちから取り寄せるケーキなど、細部にわたる気遣いが、納屋を改装した小さな空間を、上質な大人の隠れ家に変えています。

■マーケット文化の担い手の店主の人柄を感じる
 コーヒーを静かに愉しむための空間なので、あまり店主から話しかけられることはありませんが、話しかけると房総の美味しいお店なども教えてくれます。店主の水野さんは房総半島のマーケット文化を作ってきた草分け的存在で、彼を慕う大勢の関係者に乞われて、現在でもいくつかのマーケットを主催されています。
 焙煎したコーヒー豆の販売とマーケットなどでのコーヒーの提供を中心に活動していた水野さんに、マーケットのお客様や地元の知り合いのみなさんから、要望が寄せられたのが開店のきっかけだったそうです。開店時から今に至るまで店主を慕う多くの方に愛されてきた空間です。

場   所 千葉県夷隅郡大多喜町堀之内407
アクセス 高速バス「 たけゆらの里」停留所より徒歩10分
いすみ鉄道「東総元(ひがしふさもと)」より徒歩30分
電  話 090-6007-5969
料  金 コーヒー450円~、ケーキ450円~
HP http://chiba-ken.jp/hug/
Facebook   https://www.facebook.com/baisenhug/

(取材:千葉県・正会員 高橋信博)

2018年7月 1日 (日)

滋賀/大津町家の宿 「粋世」(いなせ)

1

■宿場町大津の町家を宿として再生
 江戸から京の都に上がるひとつ手前、東海道五十三次の最後の宿場町、大津。大津は琵琶湖に面し、物資の水運で栄えた港町でもあり、三み井い寺でらの門前町としての特徴も残っています。その街中に佇む大津町家は2017年4月「大津町家の宿 粋世」という全室5部屋のお宿に蘇りました。
 宿として再生したオーナーは、滋賀県の北東部に位置する米原市で設計事務所を営む世よ 一いちさん。建物の各所に粋なしつらえが施され、お客様への心配りも隅々まで行き渡っています。

2

 この大津町家は、米商いをしていた当主が両親と子ども6人の大家族の住まいとして昭和8年に建てました。1階の表に米商いの帳場があり、トオリニワのある中規模の大津町家で、廊下を介して座敷や居室に繋がる間取りには、日本の住宅の近代化を見ることができ、その特徴をそのまま残した宿泊施設に整備されています。

3_2■国内はもちろん海外からも大津を楽しむ拠点に
 私は滋賀県の女性建築士の友人と3人で「晩鐘」の部屋に泊まりました。「晩鐘」は主屋と庭を挟んで建つ離れで、街中にいることを忘れさせてくれます。トオリニワに面したキッチンカウンターでは自を楽しめます。また、翌朝、温かい和朝食をいただきながら、子ども連れで宿泊されているご家族とも会話を楽しめ、旅先気分を味わいました。
 英語が堪能なマネージャーが、フェイスブックやインスタグラムでその時々の話題を日本語と英語でアップ。宿泊客の3割が外国からのお客様で、日本の文化を楽しんでいただけるお抹茶や書道の体験などのサービスも魅力的。5連泊された方もおられたそうで、ゆったり大津を楽しんでいただけるお薦めの宿です。

場所 滋賀県大津市長等三丁目3番33号
アクセス 京阪「三井寺駅」より徒歩3分
JR大津駅より徒歩20分またはタクシーで5分
電話 077-510-0005
料金 1名1泊朝食付き6,500円~
HP https://www.inaseotsu.com
Facebook https://www.facebook.com/inaseotsu/

(取材:滋賀県・正会員 柴山直子)

愛媛/ゲストハウス 「古民家ゲストハウス 汐見の家」

 

1_2

■しまなみ海道を少し外れて
 広島県尾道と愛媛県今治、その間の6つの島を7つの橋で繋ぐ「しまなみ海道」。多た 島とう美び の景観とともに、近年はサイクリングの聖地として世界に知られています。
 そのしまなみ海道を西に臨む愛媛県上島町の佐 島は、人口500人に満たない離島。コンビニも飲食店もないのどかな島に「古民家ゲストハウス 汐見の家」はあります。
 オーナーが空き家となった祖先の家をリノベーションして2年前に開業。開業と同時に移住した管理人が、遠来の親戚を迎えるようにゲストをもてなします。

3_3

■日系一世に守られた古民家
 高基礎に作られた伝統的な日本家屋。この家出身の日系一世(アメリカ移民)の医師ロバート汐見が故郷の両親のため戦後に建て直したため、そこ此処のさりげない洋式の意匠が特徴です。
 主屋は農家の典型的な田の字の間取りで、襖で男女別の相部屋に仕切ります。水回りは新しくリノベーションされていますが、離れには薪で焚く五右衛門風呂と、汲み取り便所がコンポストバイオトイレに再生されています。住人が住みながら手直ししたような、綺麗にし過ぎないリノベーションにほっとします。

2_2
 食事は作る・食べる・片すをシェアする「シェアごはん」を随時開催。佐島の野菜中心の素朴な料理を皆で囲む楽しさは「島ぐらしのおすそ分け」と好評です。

場所 愛媛県越智郡上島町弓削佐島299
アクセス  尾道からバスと船で1時間強
広島空港から車で2時間 詳しくはHP参照
電話 0897-72-9800
料金 素泊り4,000円、貸切30,000円(定員8名)
シェアごはん 夕1,000円、朝400円
営業時間 11:30~14:30、17:30~21:00
定休日 不定休

(取材:栃木県・正会員 佐野 徹)

2018年4月 1日 (日)

長野/割烹会席料理 「旬菜料理 はたの」

1_3

■食材、空間にこだわりぬいた亭主
 こだわりある亭主は、「ここは、ゆとりある時間、ゆったりした時間、寛ぎの空間、大人の隠れ処としてご利用いただける場所です。古民家のよさは、日本人の心に沁みる趣ある場所だという点ではないでしょうか」と話します。歴史を重ねてきた古民家の空間は、私たちに古の価値を教えてくれます。
 北信州飯山は大地が肥沃で、清らかな水・澄んだ空気に恵まれ、地産の食材を使ったここでしか味わえない会席料理が楽しめます。上質な旬菜・山菜・摘み草を主役に、地産の魚・肉、郷土料理(富倉そばなど)やジビエ料理など、贅沢に味わうこができます。亭主は食材選び同様に古器にもこだわっています。奥信濃ならではの古民家が生みだす、静寂な寛ぎの空間で、大人のやすらぎの時間が過ごせます。

2_4

■1年を通して北信州の食を楽しめる
 空気の澄んだ場所にあるのが、日本昔ばなしに出てくるような古民家を改装した「旬菜料理 はの」です。玄関の大戸をくぐると囲炉裏のある店内へ。農家だったというたたずまいがそのまま残り、のんびりと心静かに料理を楽しむことができます。

3_4

 食材へのこだわりが超一流。食材の旨味を一番に考え、ジビエ・山菜他、全て30分圏内で調達できるようにと、この地を決めたそうです。特にジビエ食材は狩りからさばきまで亭主自ら行い、臭み無く新鮮な状態で提供しているそうです。季節ごとに食材も変わるので、1年を通して楽しめるお店だと思います。
 ぜひ「旬菜料理 はたの」さんを求めて、信州に遊びにきてください。

場所 長野県飯山市旭644番地
アクセス 北陸新幹線・飯山線「飯山駅」よりタクシー10 分
上信越自動車道「豊田飯山IC」から30分
電話 0269-67-0393
メニュー モーニングセット\1,580、ブレンド珈琲\583昼:3,000円(平日のみ)、4,000円
夜:5,000円、7,000円(要予約)、9,000円(要予約)
営業時間 11:30~14:30、17:30~21:00
定休日 不定休

(取材:長野県・正会員 小笹 勇)

大分/喫茶「茶房 天井桟敷」

1■歴史ある高級旅館の一角
「茶房 天井桟敷」は、大分県由布市の由布院温泉に位置する「亀の井別荘」の一角にあります。<br/> 由布院温泉を代表する高級旅館である亀の井別荘は、約30,000㎡の敷地の中にあり、季節のうつろいを感じることができます。本館は、別府観光の父・油屋熊八の別荘として大正10年に建てられました。離れの和室は15部屋あり、それぞれ違う造りになっています。湯はすべて、天然掛け流しの温泉です。

2 ■ノスタルジックな造り酒屋でいただく格別の珈琲
 さて、「茶房 天井桟敷」は江戸末期の造り酒屋で、昭和50年に福岡から移築されたもの。1階には「鍵屋」という名前の雑貨屋さんがあり、茶房は屋根裏を改造して造られています。白漆喰の壁は、梁や柱の 焦げ茶とのコントラストが美しく、ちょうなではつった梁材は、ノスタルジックな雰囲気。思わず時を忘れてしまう空間です。大きな窓から見える季節ごとの赤や緑の色を楽しみながら、ヨーロッパ風の深い焙煎で仕立てた珈琲を味わうのは格別です。さらに上階には書棚のある桟敷席もあり、そこは隠れ家的な空間となっています。夜は「Bar 山猫」として営業しています。
 敷地内には「茶房 天井桟敷」のほか、大きな茅葺き屋根の「山家料理 湯の岳庵」があります。農家と契約栽培した野菜や、山菜、川魚、肉をつかった季節の料理をダイナミックな献立で楽しむこともできます。春先からは、湖畔の流水を眺めながら野外の食談を愉しんだり、星空の下でビアガーデンをするのもおすすめです。

場所 大分県湯布市湯布院町川上2633-1
アクセス JR九州九大本線湯布院駅から徒歩20分
湯布院駅よりタクシー5分
亀の井バス営業所よりタクシー5分
電話 0977-85-2866
メニュー モーニングセット\1,580、ブレンド珈琲\583
営業時間 茶房天井桟敷 9:00 ~18:00/Sar山猫 19:00~24:00
定休日 なし

(取材:大分県・正会員 佐藤宏和)

2018年1月29日 (月)

高知/古民家喫茶「多だ屋」

Img_5749

■重伝建の町並みでおもてなし
 土佐漆喰の白壁に何段もの水切り瓦が特徴的な民家で知られる吉良川町は、1997年に重要伝統的建造物群保存地区となり、今年20周年を迎えました。その歴史ある町並みの表通りにあたる旧街道から一歩裏に回ると、この地域独特の玉石を積んだ石塀「いしぐろ」に囲まれた緑豊かな庭があり、古民家喫茶「多だ屋」が静かに佇んでいます。
 このお屋敷は土佐古式捕鯨の開祖である多田五郎衛門義平の二男が分家して居を構えたことに始まり、土佐藩郷士として幕末を迎えています。土佐捕鯨に関する幕末期の絵図も残されています。現在の建物は旧家屋をもとに改築されていますが、往時の雰囲気を色濃く漂わせており、大正時代に建てられた土佐漆喰塗りの土蔵も現存しています。
 もてなしてくださるご夫婦はセカンドライフとして、この地区を訪れた人びととのふれあいやおもてなしを大切にしたいとの思いから、一念発起してこのお店を立ち上げられたとのこと。そこにはお遍路さんをもてなす「おせったい」の文化も感じられます。今では訪れた人が休むお店が比較的少ない吉良川に欠かせないお店となっています。

Img_6621

■地域の食文化を伝えて
 土佐には刺身などのさまざまな食材を大皿に盛って皆で分け合う「皿さわち鉢料理」という食文化があります。御膳」は大皿ではなく一人前ずつですが、バラエティ豊かな料理がこれでもかと盛りつけられて、見ているだけでも楽しくなります。素材には、地元の限られた場所でしか採れない海藻なども使われていて、地域の貴重な食文化を教えてくれます。食後は沖の海洋深層水で入れた香り高いコーヒーが楽しめます。吉良川を訪れるなら、隔年5月に開催され、重要無形民俗文化財の田楽が見られる御田祭り、毎年10月の花台がでる神祭、そして3月の雛祭りの時期がおすすめです。

場所 高知県室戸市吉良川町甲2147
アクセス 高知東部交通バス停「吉良川学校前」、「吉良川富 屋前」下車
電話 090-4508-7559
料金 ふるさと御膳800円~など
営業時間  8:00 ~15:00
定休日 日曜日・月曜日

(取材:高知県・正会員 公文大輔)

2018年1月 1日 (月)

奈良/カフェ 「café ことだま」

Photo

■趣きのある通りの民家で地元産の料理を味わう
 奈良県明日香村。石舞台古墳のすぐ近くに「caféこ奈良県明日香村。石舞台古墳のすぐ近くに「caféことだま」はあります。かつて「市場筋」と呼ばれた、趣のある通りに建つ築200年弱の古民家をご自身で再生し、カフェをつくられたとのランチタイムに行ってみて、「ことだまランチ」を食べてみました。ランチメニューはこれ1種類のみで、価格は1,620円と一般的なランチに比べると正直やや高め。しかし一つひとつにこだわりがあることが感じられる丁寧な料理が品数多く出てきます。食材は毎朝仕入れる地元・明日香村産の新鮮なものだそうで、どれも優しい味でとても美味しかったので、お近くに行かれる方はぜひ訪ねてみてください。街並みも楽しめるし、建物の雰囲気もいいので、すごくお勧めです。


■ほの暗い店内でゆったりと流れる時を楽しむ
 建物も元酒蔵の家だったことがそこかしこに感じられる立派な造りの建物で、玄関先では手仕事に真摯に取り組んでいるさまざまな作家の作品が販売されていたり、地元・奈良県産の野菜を使って保存料・着色料無添加の手作りドレッシングなども販売されています。
 ほの暗い店内には、各所に気の利いた照明器具が吊り下げられています。またレジカウンターの横には、イタリアのトラットリアを想起させるような風情でお皿が積み重ねられ、ワイングラスが逆さ吊りにされていて、それを見るだけでもワクワクしてきます。

場所 奈良県高市郡明日香村岡1223
アクセス 近鉄「飛鳥駅」より約3km 奈良交通バス「観光会館前」または「岡寺前」下車すぐ
電話 0744-54-4010
メニュー ことだまランチ1,620円
営業時間  10:00 ~17:00
ランチタイム 11:00~14:00LO
ティータイム 14:00~開店30分前LO
定休日 毎週火曜・第三水曜日(祝日の場合はお問い合わせ下さい)
※不定休・夏季・冬期休業あり

(取材:奈良県・正会員 佐藤仁)

2017年8月11日 (金)

神奈川/ゲストハウス・蕎麦 「ホステルユイガハマ+ソババー」

Photo_7

■旅人と地元民の集う場
この数年で一気に変貌し、人気の店が増えた由比ガ浜通りに面した、白壁の蔵風の建物にラクダのマーク。
 地元デザイナーが集結して制作された無国籍な雰囲気の店内には、1階に蕎麦屋、その奥と2階に宿泊施設が、見事に凝縮している。「ミクスチャー」をコンセプトに民家を再生して、旅行客と地元住民が自然に交流できる場=蕎麦バーには、以前から鎌倉大町にある人気店「ふくや」の第2店舗を誘致した。

1_3

■決まりごとのない自由な宿
 夜になると都心から帰宅してきた人びとが集うにぎやかな時が訪れる。泊り客も一緒に混ざり、眠くなれば部屋に引き上げるという、なんとも自由で魅力的な使い勝手だ。山形の郷土料理と蕎麦はいずれも美味しく、かつリーズナブル。地元民の支持が高いのも納得できる。客室はシンプルで最小限の設えだが、昔ながらのタイル張りシャワー室やちゃぶ台を囲む階段踊り場のサロンには、時代を超えた心地よさが滲み出していて、旅のひとコマを彩るだろう。窓から通りを見下ろすと、錆びたトタン張りの雑貨店が正面に見られ、一瞬、昭和初期頃にタイムスリップしたような錯覚に陥る。
 宿泊客の3~4割はインバウンドの外国人で、週末は部屋が埋まってしまうが、平日は結構空いているそう。今度の鎌倉ステイの折には、HPをチェックしてみては。
 もちろん泊まらずとも、ランチ、夜のバーでも、使い方は自分次第、いかようにもなる場所なのだ。

場所 神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-5-16
アクセス JR横須賀線、江ノ電「鎌倉駅」より徒歩7分
電話 0467-81-4242
料金 ドミトリー 1人3,500円
個室(ダブル13,000円~・ツイン14,000円~)5室
営業時間 (蕎麦バー) 朝食7:30 ~10:00、昼食11:30 ~15:00、
バー18:00~22:00

(取材:神奈川県・正会員 西本佳代子)

岐阜/ゲストハウス「のっぽさんち」

Photo_4

■オーナーさん夫妻の人柄が包みこむほのぼの宿
 下呂温泉から車で約30分、巌立峡(がんだてきょう)近くの山あいにある週末営業の古民家ゲストハウスです。オーナーさん夫妻が県外から通って宿を切り盛りしています。ちょっと独特な宿の名前は、旦那さまが文字通りのっぽさんだから。分かりやすくていい名前ですね。
 約8年間使われていなかった地元名士のお宅を借りて、2016年にオープン。和室2部屋各4名、洋室1部屋4名のアットホームな空間です。お風呂は近くの天然炭酸温泉「ひめしゃがの湯」を利用します。湯上がり後は宿の座敷でほっこり。オーナーさん夫妻や宿泊者どうしのフレンドリー感が旅の楽しさを盛り上げます。
 今年のゴールデンウィークからはカフェも営業開始。同じく週末営業ですが、ご近所さんも来店して人気上々。お茶菓子の「えごま塩ちんすこう」が好評です。

2

■建物内外の見学も楽しい
 もともと田舎で暮らすことに興味があったのは旦那さま。インターネットで情報収集する旦那さまを怪訝な顔で見ていた奥さまでしたが、今やどっぷりここ小坂町での生活にはまっているのは奥さまの方だとか。
 造作のこまやかな建物や庭も見応えがあり、建物前には松竹梅が揃っています。緑美しいこの時期、ぜひ訪ねてみてください。

場所 岐阜県下呂市小坂町落合222
交通 国道41号から県道437号に入り約7kmJR飛騨小坂駅より車で10分
電話 080-1581-1652
料金 ドミトリー1泊3,500 円、個室1泊3,500 円/1名(4名利用)
営業時間 金・土・日曜日(日曜宿泊可・臨時営業あり)平日でも宿泊可能な場合あり。要問い合わせ。
問合せ HP http://nopposanchi.wixsite.com/nopposanchi
Facebook https://www.facebook.com/nopposanchi/

(取材:東京都・正会員 大澤憲吾)

2017年4月 1日 (土)

大分/カフェ 「カフェ・ド・ランブル」

1_2

■どこか懐かしい蔵のカフェ
 宮崎太陽銀行(中央通り)横の細い路地を一歩入ると、カフェ・ド・ランブルの小さな蔵がひっそりと建っている。蝋燭屋の材料を保管していた1896(明治29)年築の蔵を借りて、カフェを始めて今年で41年目になる。
古い木戸をガラリと開けると、注文を受けてから豆を挽き、ひとつひとつ丁寧にコーヒーを入れるご主人と、デザートを手作りする奥さんとのカウンター越しの会話を楽しむ常連客たちがずらりと並んで座っている。白熱灯のランプに照らされたアンティーク家具や柱時計が並ぶ店内は、昔にタイムスリップしたような非日常のセピア色の世界だ。2階は畳敷の個室でグループや家族連れに人気があり、注文した飲み物が木箱に入って滑車で2階に上がってくる「しかけ」も2階利用客の楽しみだ。

2_3

■銀座のカフェ「ランブル」の伝統を継承する
 奥さんが若い頃、有名な銀座のカフェ・ド・ランブルで2年間アルバイトしていた縁で、結婚後に地元の佐伯でカフェを開業するにあたって、銀座の関口オーナーに何度も相談をしたという。ハードよりソフトを大事にする関口さんの考え方に共鳴し、「ランブル」の名前とともに哲学も受け継いだ。そんな伝統のコーヒーに相性抜群なのが手作りシュークリーム。口コミだけで県内各地や県外から客が訪れるのも納得だ。

場所 大分県佐伯市中村西町1-28
交通 JR佐伯駅から車で5分、東九州高速道路の佐伯IC から車で10分
電話 0972-23-6823
メニュー 世界各地のコーヒーが400円~450円、シューク リーム250円
ジャム付きパン300円、季節のケー キやアップルパイ
チョコレートケーキ、チーズ ケーキ250円~400円、ピザ800円
営業時間 12時頃から21時頃まで
定休日 木曜日

(取材:大分県・友の会会員 岩佐礼子)

奈良/カフェ「郵便名柄館 TegamiCafe」

1

■建物の歴史と変遷
 旧名柄郵便局は、1902(明治35)年に郵便取扱所として開設され、1975年に郵便局舎としての役目を終えるまで、激動の時代を見つめてきました。瓦屋根に羽目板貼りの洋風建築、そして縦長の窓を配した「逓信(郵政)建築」といわれるデザイン。玄関扉には「〒」マークがさり気なく配されていて、朱赤の郵便ポストが立った開局当時は、街の人たちの目を釘付けにしたのかもしれません。そんな旧名柄郵便局舎は、2015年5月に「郵便名柄館 TegamiCafe」としてオープンしました。郵便ファンや歴史愛好家向けの展示スペースも併設されています。

■名柄地区について
 周辺には江戸~明治期の民家や、室町時代の建物が残る長な柄がら※神社、全国各地の一ひとことぬしのかみ言主神の総本社の葛かつらぎ城一言主神社があります。また近くの名柄小学校敷地内では、古墳時代の豪族/葛城氏とみられる居館跡も見つかっており、付近一帯は歴史が深い土地柄であることも魅力の一つです。

2

■大正ロマン風の内装と地元産野菜を使ったランチ
 地元で採れた野菜を使ったランチ(とってもおいしいです!)には、地元では有名な吐はん田だ 米まいというお米が使われていて、コーヒーの豆も産地や生産者のわかる自家焙煎豆です。コーヒーをいただきながら備え付け筆記具で旅の便りを書くのも情感を誘います。店内はアンティークの照明器具が使われ、天井や壁の木部もペイント仕上げ。民家というよりは大正ロマン風な喫茶店の雰囲気です。付近の散策とともにおいしい食事やコーヒー、ケーキなどをレトロな室内で楽しんでもらえると思います。

場所 奈良県御所市名柄326-1
交通 アクセス 駐車場あり。
最寄りの近鉄御所駅/またはJR御所駅からは
約3km離れているため、車のご利用をおすすめします。
電話 0745-60-8386
メニュー オリジナル切手が1 枚ついてくる「テガミコーヒー」550円
手づくりケーキセット750円、ランチ1200円
(コーヒーなど飲み物付き)
営業時間 11:00~ 16:00
定休日 火曜日・水曜日

(取材:奈良県・正会員  佐藤 仁)

2017年1月 1日 (日)

北海道/カフェショップ「shiro」

Shiro1

■木造倉庫の小屋組みを再利用した店舗
 北海道の自然素材を厳選して配合した化粧品を製造販売する、ローレルのカフェとショップです。砂川市という小さな町が発祥ですが、評判を得て全国に店舗展開し、ロンドンにも出店しています。現在、東京の表参道に本社があります。しかし、発祥地をものづくりの拠点とする姿勢は変わっていません。
 その地元に新しい業態としてカフェを併設したショップ「shiro」をつくることになり、地元で民家再生をしている私の会社に依頼がありました。外観からはわかりませんが、現地に建っていた古い木造倉庫のトラス小屋組みを再利用しています。古くてよい素材を大切に再利用しながら、現代的センスでシンプルかつ機能的な気持ちのよい空間をつくり出しています。この建物は、オーナーのセンスと商品の特長を最大限に引き出す、よい器になっているようです。

Shiro2■カフェと化粧品のショップでゆったりと過ごす
 吹抜けの大空間を満喫できる1階のカフェでは、スキンケア化粧品に使用している素材を使った、おしゃれでおいしい料理がいっぱい。おすすめは、なんと言ってもパンケーキで、オリジナルオーガニックコーヒーとの相性が抜群です。
小屋組みが間近に見える2階では、厳選した旬の新鮮野菜や加工品、そして「shiro」のスキンケア化粧品、フレグランスを販売しています。

場所 北海道砂川市西1条南5丁目1-4
交通 JR砂川駅から徒歩約12分
電話 0125-52-9646
メニュー ルバーブとチーズクリームパンケーキ1,100円、
野菜ゴロゴロ焼きカレー1,100円、オーガニックブレンドコーヒー600円
(すべて税抜き)など
営業時間 10:00~20:00(ラストオーダー19:00)
定休日 木曜日(祝日の場合は翌日)

(取材:北海道・正会員 武部豊樹)

山梨/レストラン 「ラ・メゾン・アンシェンヌ」

1

■富士山を眺めながら古民家でフレンチ
日本の里山100 選にも選ばれたのどかな里山、山梨市牧丘町。この牧丘町は巨峰の一大産地でもあります。この巨峰畑に囲まれ、前方に富士の山を望む風光明媚な所に、古民家を活用した素敵なフランス料理店「ラ・メゾン・アンシェンヌ LaMaison Ancienne (古い家)」はあります。
この古民家はもともと富士の麓に在った江戸中期の古民家で、2007(平成19)年に当地に移築再生されたもの。当初は住居として使われてきたのですが、より多くの人びとに古民家の良さを体感してもらいたいという所有者の願いと、たまたま持ち主の娘婿氏がフレンチのシェフであったこともあり、レストランを開業することになりました。

2■地産地消&産直の旬の食材で
  料理は、地元の生産者から届く食材やワインに、焼津港から直送される鮮魚など、旬の食材を生かした美味でオシャレなフレンチ。古民家の落ち着いた空間と、ゆったりとした時間が流れる中で、シェフ夫妻のもてなしでいただく料理は、なんとも贅沢で、格別です。
 山梨には70 余軒ものワイナリーがあり、さまざまなワインが楽しめます。また、フルーツ王国ともいわれるように、葡萄をはじめサクランボ、桃、ネクタリン、コロ柿と四季を通して果物が楽しめます。いろいろな楽しみとともに、古民家での口福!のひとときを満喫されてはいかがでしょうか。

場所 山梨県山梨市牧丘町倉科5662-5
交通 最寄り駅JR中央線塩山駅、もしくは山梨市駅よ り車にて15分。
中央高速道勝沼ICより車25分。
電話 0553-88-9152
メニュー 旬の食材を生かし日々変化するメニューを提供するため、
ランチ・ディナーともに「おまかせ1コース」のみ。
ランチ3,000円、ディナー5,000円。基本、予約制。
営業時間 ランチ11:30~14:00,ディナー17:30~20:30
営業日 定休日 火曜日
ホームページ www.ancienne-jp.com

(取材:山梨県・正会員 長谷川和男)

2016年10月14日 (金)

新潟/カフェ 「イエローハウス」

20160515_017_2

■ドイツ風デザインの再生民家
 新潟県十日町市の「星峠の棚田」に近い竹たけ所ところ集落にドイツ人の建築デザイナー、カール・ベンクスさんが再生した民家が8軒あります。そのうちの一番大きな民家がカフェ「イエローハウス」。ベンクスさんがイベント会場などに使っていたものを、東京在住の今のオーナーが同世代仲間の交流の場として譲り受け、「都会から訪れる人や地元の人がくつろげる場所にしたい」「民家の内部の素晴らしさを多くの人に見てほしい」と昨年に開店したのです。

20160515_022_2

 建物は3階建てで、現地再生です。デザインはドイツ風。外壁は淡い黄色、屋根はドイツ産の鉄平石。内部は吹き抜けで、雪国ならではの太い柱と梁が表れ、重厚な空間が訪れる人に安らぎを与えてくれます。
 竹所は豪雪の山村で、いわゆる限界集落です。ところが、ベンクスさんデザインの再生民家に魅せられて移り住む人が現れて人口が増え、現在11世帯31人、子どもも生まれ、集落に活気が出てきたと言います。地域活性化の先進事例です。

■営業は積雪期を除く5~11月の土日
 カフェの営業は、積雪の期間を除く5月から11月までの土日。運営は集落の五十嵐富夫さんが中心となり、スタッフは集落の女性たちが務めています。店は30人ほどが入れる広さです。
 コーヒーなどの飲み物が中心ですが、ケーキのほか、カレーなどの軽食も提供しています。
 周辺の四季折々の自然に浸りながら、ゆっくりと雪国の民家の魅力を楽しんでみてはいかがですか。星峠の棚田もぜひ訪ねてください。

場所 新潟県十日町市竹所5502-2
交通 北越急行ほくほく線まつだい駅から上越方面に車で15分ほど
電話 025-598-2558
メニュー コーヒー500円、ケーキセット800円、 レモンスカッシュ800円、カレー1,000円
営業時間 11:00~16:00
営業日 5月~11月の土・日曜日

(取材:東京都・正会員 清沢和弘)

2016年10月 1日 (土)

三重/そば&カフェ「心晴」

1

■農家をオーナー自らリノベーション
 愛知県出身のオーナーが、三重県桑名市長島町で田んぼに囲まれた築46年の古民家に一目惚れし、自らリノベーションしてオープンした、そば&カフェ「心晴」。
 店内は、オーナーが収集したインテリアで囲まれており、カウンター席・テーブル席・座敷にロッキングチェア・ハンモックと、行くたびに違った雰囲気を楽しむことができます。
 振り子時計の音色と洋楽が流れる店内、そして大きなガラスの木製建具越しには田んぼが広がり、街なかの喧騒を感じさせない時間を過ごすことができます。

3_3

■地元の人たちとの交流の場
 「場所に心が宿るなら、晴れ晴れしい場所にしたい。だから「心晴」ココハレって名前にしました」と、店名の由来を教えてくれたオーナー。
 たくさんの出会いや別れの中で、自身が受けた人の優しさや温かさを、与える側の場所、人になれたらという思いの詰まったお店は、早朝から地元の人たちで賑わっています。
 晴れた日は、アルバイトのケヅメ陸ガメ・ラムサス(2歳)がお出迎えしてくれます。毎週土曜日には、「心晴リターンズ」と題し、夜の営業も行っており、お酒の知識も豊富なオーナーとおしゃべりしながらナイトタイムを楽しむことができます。

場所 三重県桑名市長島町平方475
アクセス 東名阪道 長島ICより 車で3分 JR、近鉄長島駅より 徒歩15分
電話 0594-37-2033
メニュー いかきくそば、ざるそば、かけそば、おろしそ ば
台湾まぜそば、ブレンドコーヒー、各種紅茶
ジュース、各種ケーキ、モーニングサービス
営業時間 7:00~19:00(心晴リターンズ19:00~0:00)
営業日 月曜日、第1、3火曜日

(取材:三重県・正会員 三浦 聡)

2016年7月 1日 (金)

栃木/ゲストハウス 「松香庵」

1_5

■趣ある民家に手軽に宿泊
 足利市のほぼ中央、昭和初期の趣を残す閑静な街並みの中に、国登録有形文化財・松村記念館(大正14年築)があります。その敷地の一角に松香庵(明治期築)があります。松村記念館(主屋)と並んだ佇まいは当時の姿を留めているようです。
 松香庵ご主人の松村和久さんは、空き家になっていた民家の活用策として、旅館業の許可を受け、ゲストハウスを開設されたそうです。

2_4 宿泊は主に女性対象のドミトリーで、5人まで宿泊でき、2段ベッドが2台とソファーベッドがあります。交流スペースでくつろぐこともできます。食事なしの素泊まりで、共同の炊事場とシャワールームはありますが、路地裏を散策して気に入ったお店で食事をしたり、近くの銭湯「花の湯」を利用してもよいでしょう。

3_2■ゲストハウスを起点に街並みと史跡めぐりを楽しむ
 松香庵を出ると、石畳が続いています。石畳の歩道に面した商店街は、時代を感じさせる独特の店構えをしています。和服で街歩きできるように、昭和初期に全国で流行した足利銘仙柄の和服を貸し出すお店もあります。昔と今の調和のとれた街並みと石畳の歩道には、和服姿と下駄の音がよく似合います。2分程度歩いたところには、日本最古の学校「史跡足利学校」と国宝「鑁阿寺」があります。
 松香庵に宿泊された方は、館主のご好意により松村記念館を観ることができます。そこでは、松村家にかつて歴史上の偉人といわれる方が多数立ち寄ったことが分かります。私は、この当時は個人の尽力により街をつくっていったのだなと、思いを巡らせました。
 松香庵は、人と街とを一体で楽しめるゲストハウスです。

場所 栃木県足利市大門通2381番地
交通 JR両毛線足利駅より徒歩8分
東部伊勢崎線足利市駅より徒歩10分
問合 電話: 0284-41-2646
料金 基本料金(1人1泊、素泊まり): 2,600円
(夏季・冬季、時期により冷暖房費として1人200円)
参考 主に女性対象、諸条件を付して男性も可
ホームページ http://shokoan.net/top.html

(取材:栃木県・正会員 新井和勝)

鳥取/ゲストハウス 「解放 Guest House 勝造」

1_4 ■NPOが事業主体となり空き家を活用
 米子駅からほど近い中心市街、かつては醸造業が栄えたことから糀町と名付けられた通りに面する間口の狭い昔ながらの町家。空き家となっていた建物を活用し、かつての賑わいを取り戻そうとする試みが行われています。事業主体となっているのは「NPO 法人まちなかこもんず」。町家独特の長い通り土間を「小路」になぞらえて建物全体を「わだや小路」と名付け、2階のゲストハウスの他にも1階をレンタルスペース、シェアオフィス、カフェとして活用しています。

2_2 営業時間中はだれでも通り土間を通り抜けることができ、そこで世代や国籍を超えた交流が生まれることを目指しています。また、プロジェクトにかかる費用をまかなうために「米子空き家活用プロジェクト基金」を立ち上げ、一般からの寄付金を受け入れるなどの取組みも行っています。その活動から生まれた、わだや小路内の「解放 Guest House 勝造」は米子初のゲストハウスとしてオープンしました。

3 ■通りを見下ろす「つし2階」のゲストハウスに泊まる
 築140 年を超える天井の低い「つし2階」にしつらえられた和室の窓からは表通りを見下ろすことができます。醸造業華やかなりしかつての賑わいを想像しながら眺めてみたいですね。町家をゲストハウスとして再生するには消防や保健所の厳しい規則をクリアする必要がありますが、ここでは元々の建物を生かした自然な形となっているので、違和感がなく心からくつろげる空間になっています。
 食事はなく素泊まりですが、設備やアメニティは充実しています。

4 1階のレンタルスペースや通り土間のギャラリーでは、さまざまな催しも行われていますから、思いがけない人や物との出会いもあるかもしれません。ホームページからも予約できますので、ぜひ一度泊まって新しい米子を発見してみてください。

場所 鳥取県米子市糀町1丁目10 わだや小路内
交通 JR山陰本線米子駅より徒歩6分
問合 電話:050-6866-5100
時間 チェックイン15:00/ チェックアウト10:00
料金 和室:1泊 2,500円 ベット:1泊 3,000円
ホームページ http: kaiho-guesthouse-katsuzo-yonag.jimdo.com/

(取材:高知県・正会員 公文大輔)

2016年4月 1日 (金)

滋賀/「北国街道の宿 紗蔵」

Photo_15 ■浜ちりめんで賑わった街道沿いの宿
 滋賀県長浜市は陸上、湖上交通の要衝として栄えた町。北陸と近畿を結んだ北国街道沿いの建物には、今も舟板塀や虫籠窓が残り、往時をしのばせます。
 築約150 年とされる「北国街道の宿紗蔵」はその名のとおり同街道沿いの宿。かつて周辺一帯は繊維業が盛んで、もともとこの建物は桑畑の肥料に使われるニシンの問屋でした。約50 年前ちりめん問屋に譲られ、その後2004 年に宿として生まれ変わっています。

2_5

3_3 主屋は間口から奥に細長い典型的な商家の造り。屋根や床は補修を要したものの、基礎、梁組、柱はほとんどそのままです。
 1階廊下は重厚な梁が幾重にもわたって続き、天井が廊下の長さを強調しているものの、2階に上がると一転、小屋組が露わな明るい空間にはっとさせられます。さらに「紅梅の間」に入れば、ハイカラな初代当主の女性が“アールヌーボー”を取り入れたという竿縁天井が、軒に向かって優美なカーブを描きます。

■蔵を生かした居心地のよい空間
 極め付けは蔵を使った2棟の客室。1階が居間で2階が寝室です。私は昨年の夏に泊まったのですが、夜は静かでかつ涼しく、改めて蔵の居心地の良さに驚かされました。
 蔵2棟を含めたL字配置の内側は、3 本の多た 行ぎょう松しょうが立つ中庭。食堂の大きな窓から外を眺め、名物の鯖そうめんや近江牛、赤こんにゃくに舌鼓を打てば、旅の疲れも吹き飛びます。
 人気観光地の黒壁スクエア、慶雲館に近く、JR 長浜駅も徒歩圏内。京都、大津を絡めた旅にもフィットします。

場所 滋賀県長浜市朝日町35-2
交通  JR北陸本線長浜駅から南へ650m
問合 電話:0749-63-3911
定員 17名(5室。食事付の場合は定員14名まで)
時間 チェックイン15:00 チェックアウト10:00
料金 1泊2食付 大人10,500円~(子供6~12歳は大人の
70%、3~6歳の未就学児は食事なし1,000円) 要予約

(取材:山梨県・正会員 大澤憲吾)

福岡/農家民宿「まんてん星」

Photo_14■まんてんの星が振りそそぐ宿
 農家民宿「まんてん星」は、大分県と接する豊前市の中でも、修験道で栄えた求菩提山さんの懐に位置した風光明媚な場所にあります。名前の由来は、澄んだ空気と、標高が高く夜間に冷え込むおかげで、かりんとうをまぶしたくらいに星が見えることからきているそうです。私も初めて見たときは星がこんなにあるのか?と衝撃を受けました。
 「求菩提の農村景観」は、江戸時代の景観がそのまま残されている点が高く評価され、国の重要文化的景観に選定されています。もともと、豊前市は産業が少なく、そのため若年世代の流に伴って高齢化が進み、空き家が増加しており、それらへの対応が市の重要課題になっています。そのなかで、ご主人は定年後にこの地に戻り、農家民宿の第1号として2011年に「まんてん星」をオープンしました。

■農家民宿でゆったりとした非日常を味
2_3 宿には薪ストーブと五右衛門風呂わう、屋外には釜土があり、自然の中で昔ながらの暮らしや、農林業の各種体験ができます。料理には厳選した自然食品を使用しています。周囲にはコンビニもなく自販機もかなり行かないとありません。

3 ピーンとした静寂と、四季折々に表情を変える豊かな自然と澄んだ清流、今の時代には一番の贅沢かもしれません。そのせいか遠方からの宿泊客も多く、ほとんどがリピート客だそうです。また、オーナーご夫妻の人柄にもよるのでしょう。会話を楽しみに再び来られる方も多いと聞きます。
 ゆったりとした時間が流れる非日常を、湯冷めのしない大きな五右衛門風呂と、おしゃれに再生された民家で味わってみたい方にはお勧めです。

場所 福岡県豊前市岩篠瀬95番地
交通 JR日豊本線宇島駅より車で25分
問い合せ 電話:0979-88-2058
料金 1泊2食付 高校生以上1名10,000円、2名9,500円/人、
3人以上9,000円/人、(小中学生6,000円、3歳未満は無料)
宿泊 事前に予約が必要

(取材:福岡県・正会員 柳本隆彦)

2015年10月14日 (水)

長野/信州みそ醸造元 「塩屋醸造」

Img_6518

■登録有形文化財の老舗
 長野県北部に位置する須坂市は、明治から昭和にかけて製糸の町として栄えました。今も町のあちらこちらに蔵の町並みが残っています。その町の中にある塩屋醸造は、江戸末期に塩問屋として創業し、文化・文政時代に味噌・醤油の醸造を始めた老舗のお店として知られています。
 醤油蔵や味噌蔵などは江戸後期から明治にかけての建物で、店舗および主屋、離れ、醤油蔵などの10棟は、2007年に国の登録有形文化財になっています。建物は中庭を取り囲むように配置され、上から見るとロの字の形状です。蔵に取り囲まれた中庭に立つと、まるで時代劇のセットに迷い込んだようです。
 前もって「みそ蔵めぐり」を予約しておけば、味噌蔵や醤油蔵を見学できます。蔵の中に一歩足を踏み入れると、薄暗くひんやりとしたなかに木桶がびっしりと並び、味噌の香りが充満しています。

_mg_0075

■伝統の手づくりみそ
 この店のみそは、国産の大豆を蒸して手でつぶし丸めて味噌玉を作り、蔵の中で寝かせます。その後、昔ながらの木桶に仕込み、6~10か月かけてじっくりと熟成させます。熟成期間もさることながら、創業時から受け継がれる蔵の環境と、壁や梁を真っ白にするほどについた酵母菌がみそをより深い味わいにしてくれるとのことです。長年培ってきた歴史を感じさせます。
 名物の「えのき味噌」は国産の大豆と米、そして特産の地元北信濃のエノキダケをペースト状にしてみそと一緒に発酵させた甘口の味噌です。
店舗の1階では、味噌、醤油、自家製のお漬物、いろいろな種類の塩や、ここでしか手に入らない限定醸造品もあります。

■地域の人々が集まる店に
 店舗脇に小文庫蔵があります。小さな空間ですが、この囲まれ感がとても心地よく感じます。通常の見学コースには入っていませんが、活用について計画中とのことでイベントや地域の交流の場として使うことも考えているそうです。新たに活躍できる、とても楽しみな空間になりそうです。

場所 長野県須坂市大字須坂537番地
交通 長野電鉄須坂駅より徒歩15分
問い合せ 電話:026-245-0029
商品 えのき味噌(1kg:1,404円)(税込)
玉造り味噌(1kg:1,080円)(税込
営業時間 時間 9:00~18:00
定休日 不定休(8月、12月は無休

(取材:長野県・正会員 東條和夫)

高知/町家カフェ 「道 —タオ—」

Img_4616


■伊能忠敬も泊まった脇本陣をセルフ再生

 高知県中央部のやや東寄り、海沿いに開けた赤岡は幕末の浮世絵師、弘瀬金蔵の屏風絵を飾る「絵金祭り」や、日本酒の大杯で早飲みを競う「どろめ祭り」などで知られ、早くからまちづくりにも取り組んできた町です。江戸時代には参勤交代のための本陣がおかれるとともに商都として栄え、旧街道沿いには特徴的な何段もの水切り瓦を備えた、土佐漆喰塗の町家が数多く残っています。

2 なかでも脇本陣をつとめた「長木屋」は蝋燭商として栄え、文化5(1808)年には幕府天文方伊能忠敬の一行が訪れたことが知られています。この築200 年を超える“つし”2階建て瓦葺きの建物を店主がセルフビルドで内装を改修し、町家カフェを開業するに至ったのは、学生時代に、赤岡の空き家を活用できないか、という提案を受け、卒業研究として取り組んだ(2002年)のがきっかけとのこと。今でこそ、空き家の再生も全国で広く取り組まれていますが、当時としてはかなり先駆的な試みだったのではないでしょうか。今では赤岡ファンが集う店としてすっかり馴染み、県内外に広く知られています。

Photo

■よそにはない味、道-タオ-カレーでのんびり
 おすすめはなんといっても道-タオ-カレー。インドカレーをベースに店主が工夫を重ねた、辛くて甘いさらりとしたスープっぽいカレーは、サラダと混ぜ合わせて味の変化を楽しむのが通の食べ方。カレー好きはもちろん、カレーの嫌いな人にも「おいしい」と言わせる、まさによそにはない独特のカレーは必食です。ほかにも高知名産のゆずを使ったドリンクなども要チェック。200 年前の歴史を静かに伝える店内で食後のお茶をいただきながら、往時に思いを馳せるもよし、店を訪れる地元のお客さんたちと、まちづくり談義に花をさかせるもよし、赤岡でのんびり過ごす一日を心ゆくまでお楽しみください。なお、不定休につき営業日などは「フェイスブック」で確認するか電話で問い合わせることをお勧めします。

場所 高知県香南市赤岡町448-1
交通 土佐くろしお鉄道赤岡駅より徒歩5分
問い合せ 電話:090-1176-5545
メニュー 道–タオ–カレー750円~、ドリンク400円~
facebook http://www.facebook.com/taotaotao2002
定休日 不定期

(取材:高知県・正会員 公文大輔)

2015年7月22日 (水)

愛知 /煎売喫茶 「治郎兵衛」

1_2

■明治45年築の住宅をカフェに
 知多半島の武たけ豊とよ町、国道から横道に入ったところにこの店はあります。前庭を抜け、格子のドアを開けて店内に入ると、高い天井と広々としたスペースに目を奪われます。1軒の民家全体を店舗に再生しており、部屋の仕切りが取り外され、床は全面フローリングに。庭に面したカウンター席には昔のガラスを通して柔らかい光が射し込んでいます。昔のままの柱、差鴨居、梁、天井が表れ、周囲の壁には絵画など美術品が飾られて、落ち着いた雰囲気です。

2

 この店の建物は江戸時代から醸造業を営んでいた治郎兵衛商店の住宅だったもの。今のオーナー夫人のお母さんの実家で、明治45 年の建築です。だれも使わなければ解体するというので譲り受け、ご夫妻の「いずれコーヒー店をやりたい」というかねてからの夢を実現したとのこと。6 年前のことです。

■こだわりのコーヒーと手作りケーキ
 ご主人はもともとコーヒーの加工・卸しの会社に勤めておられたというだけに、自家焙煎のコーヒーは香り高く、申し分ありません。
ご主人に「コーヒーの味は豆の品質ですか」と聞くと、「水が第一、浄水器を使っています。それからポット」との答え。注ぎ口の長さと形が重要だと言います。夫人手作りのケーキも好評。サンドイッチのセットも評判で、朝食に立ち寄る人も多いようです。店では、コーヒー豆や器具類も売っています。

■醸造業で栄えた知多半島の町
 ここ知多半島は日本三大名醸地の一つ、江戸時代から味噌やたまりの醸造業が盛んでした。特に明治になってからは港と鉄道が整備され、これらを利用して販路が広がり、一大産地になりました。この武豊町にも昭和初期には醸造元が50軒余りあったとのこと。今でも5軒が生産を続けていて、醸造工場の黒い板塀が続く趣のある町並みを見ることができます。

場所 愛知県知多郡武豊町字里中128-1
交通 JR武豊線武豊駅から南へ1km
名鉄河和線知多武豊駅から870m
問い合せ 電話:0569-72-0160
メニュー メニュー オリジナルブレンド400円、ベイクドチーズケーキ350円、アフタヌーンプレート580円
営業時間 8:00~ 17:00
定休日 火・水曜日

(取材:東京都・正会員 清沢和弘)

愛媛/ 古民家の宿「石畳の宿」

1_3

■伊予の国、石積みの棚田が広がる山間の宿
  内子町は愛媛県の中部、3つの川の合流地点に広がる内子盆地に位置する中山間地域の町です。江戸期から大正期にかけては、木蝋の一大生産地として全国に知られていました。当時の富を背景に建てられた白壁・土蔵造りや商家群が、今も見事な町並みを形成しています。1982年には重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。内子町では、伝統的な町並みの保存にとどまらず、農村景観にまで対象を広げた地域づくりを展開しています。
 その一環として1994 年に誕生したのが、築80 年の古民家を移築再生した「石畳の宿」。建物の設計は内子町の町並み保存にも携わった建築家の吉田桂二氏。
 「石畳の宿」は、内子町の中心部から車で進むこと約25分。人家がほとんど無く、石積みの棚田が山裾から中間部まで広がり、まさに伊予の国の原風景といった石畳地区にあります。周囲には美しい棚田や水車、鎮守様へ誘う屋根付き橋など、懐かしい農村の風景が残っています。私たちが到着した頃には、1月でもあり、すでに日は暮れていて、街灯のない山道を走り続けてきたので、宿の明かりが見えた時はほっとしました。

2_2

■地元の素材を生かしたお母さんたちの手料理
 建物は木造瓦葺きの2階建て。玄関を入ると奥に囲炉裏のある板間があり、続いて縁側のある座敷が2間(食堂と客室)。2階には小屋裏を改修した客室が3部屋あります。収容人員12名のこぢんまりとした閑静な宿です。
 宿は町営で、運営は民間委託です。切り盛りするのは、近所の農家の主婦の団体で、みなさん明るくいきいきした女性ばかりでした。料理は地元のお母さんの手料理で、お煮しめ、白和え、酢の物、アマゴの炭火焼き、山菜のてんぷら、うどん、そして水車小屋で脱穀した「水車米」。どれも素朴ながら上質なものばかりでした。

場所 愛媛県喜多郡内子町石畳2877
交通 町営バス満穂線にてJR内子駅より25分
(終点石畳の宿下車)
町営バス満穂線にてJR内子駅より25分(終点石畳の宿下車)
問い合せ 0893-44-5730
メニュー おまかせランチ 1,500 円(要予約)、サンドイッチ やリゾット、
ハヤシライスなど 800 円前後、コー ヒー 400 円(おかわり自由 )など
時間 チェックイン15:00 チェックアウト10:00
料金 1泊2食付 大人8,800円(1人利用は9,800円)
小学生6,700円、幼児3,000円 要予約
定休日 毎月第3火曜日

(取材:茨城県・正会員 吉田良一 )

2015年4月14日 (火)

広島/カフェ「ろんでんcafe」

1_5

■下山事件の門田判事の生家をカフェに
福山駅から車で約 30 分、熊野水 源池の桜林の手前にあるこの古民 家は、山里の隠れ家カフェとして 地元や県外からファンが集まります。今年でオープンから8周年を 迎えました。緑のなかで、看板ネコちゃんと一緒に、ゆったりおい しいコーヒーが楽しめます。

2_3■豪快なおまかせランチ
メインメニューのおかませランチ(1,500 円)は、2 日前までに要予約。魚や野菜など、旬の素材を使った 3 〜 5 品の創作料理にデザートや飲み物も付いて大満足です。重厚な手作りの器で豪快に供してくださいます。 もちろんカフェだけのお客様も歓迎。400 円で、おかわり 自由のコーヒーがたっぷり楽しめます。手作りの本日のケー キ(400 円)もおいしいですよ。

1_4

■古布や和家具、器も販売
店内には、素敵な和の家具や小物、古布や手作りの備前焼の器などもおしゃれに飾られ、販売されています。インテリアの参考になるヒントもいっぱいです。
 お客さんが少ないときには、 奥様がチクチク針仕事をされる姿が見られ、手芸談義に花 が咲き、お客様同士が初対面ですっかり仲良くなることも。 DIYが得意なご主人に、いろいろなモノの作り方を聞いてみ るのも楽しいひとときです。「てきとうに、いいかげんでい いんだよ、なせばなるって」と、にやりと笑って励ましてく ださいます。 古民家や和布好きな方はもちろん、古い家に悩まれている方や、カフェを開いてみたい方なども、ぜひ気軽に足を 運んでみてください。

場所 広島県福山市熊野町甲 560
交通 福山駅より車で 30 分 ぬまくま道の駅より車で 15分
問い合せ 電話:084-959-1501
メニュー おまかせランチ 1,500 円(要予約)、サンドイッチ やリゾット、
ハヤシライスなど 800 円前後、コー ヒー 400 円(おかわり自由 )など
営業時間 11:00〜17:00
定休日 日曜日、月曜日

(取材:広島県・正会員 黒木香苗 )

千葉/カフェ&レストラン「柚庵」

1

■文化的なイベントや地域の交流の場に
 千葉県の外房、上総一ノ宮の一駅先の東浪見駅から徒歩1分、敷地 3,200 坪の中に、長屋門カフェ、蔵ギャラリー、主屋、オープンイベントスペース、日本庭園があります。
 建物は文久元(1861)年に建てられ、代々網元、造り酒屋として受け継がれてきました。地元でも当時の繁栄を語り継ぎ、地域のランドマーク的存在でしたが、造り酒屋はすでに廃業し、この建物を守り続けた最後の相続者の方も高齢となり、手放さざるを得なくなりました。
 そこに「いつか文化的なイベントや地域の交流の場として活用できるコミュニティスペースを作りたい、そして故郷でもある外房を少しでも活性化させたい」と長い間思い、その場所を探し続けていた現オーナーと出会い、再び蘇ることになったのです。

2

■昭和レトロ風のカフェ&レストラン
カフェ&レストランは、長屋門の脇の部屋を少し広げて、内装を建具や小物で昭和レトロ風にし、その先は中庭風のオープンテラス。すぐ隣には蔵をそのまま生かした貸しギャラリーがあります。大きな主屋は手入れが良かったせいで、築150年経ったにもかかわらずしっかりしており、結婚式も行われました。イベント関係者が宿泊できる設備も整えつつあります。

3 広々とした敷地には芝生が敷かれ、近隣のお店や個人が出展できるイベントを開催するなど、人々の交流の場を提供し、まさに昔の地域のシンボル的役割を復活させています。
 メニューは、ランチが主で、ワンプレートのパスタと魚、肉料理と、種類は少ないですが美味しいです。雰囲気をゆっくり味わうには、お洒落なスイーツとコーヒーもどうぞ。

場所 千葉県長生郡一宮町東浪見 1611
交通 JR 外房線東浪見駅 徒歩 1 分
問い合せ 電話:0475-40-6300
メニュー ランチ 1,200 円~(4 月より新メニューになります ) ケーキ 600 円~、飲み物 500 円~
営業時間 10:30 ~ 19:00(夜は予約制)
定休日 月曜日

(取材:千葉県・正会員 安井啓子)



2015年1月18日 (日)

栃木/「お箸でフレンチ・向日葵」

1413533157428

■肩ひじ張らない、フレンチ・レストラン
 旧日光街道沿いの農家と馬小屋、そして大谷石の石蔵は、長い間使われず放置されていた。当代オーナーによって、この明治中期の主屋と石蔵を「古民家レストラン」として現地再生されたのが2006年である。

P1060667

 シェフの村川さんは、横浜迎賓館や横浜ロイヤルパークホテル等の料理長を務めるなど輝かしい経歴の持ち主であり、生まれ育った栃木に戻った。
 お店のコンセプトは「おもてなしは一流でも、本格的フランス料理を気軽に味わってほしい」と「お箸で食べられるフレンチ」。テーブルには、ナイフとフォークとともに「お箸」が置かれている。また、栃木県ならではの地場の食材の数々が存分に生かされているが、フロアマネージャーの高橋さんは「素材も大切ですが、もっと大切なのは、お客様が笑顔になってくれること」と、にこやかに笑う。

1413533253883

■古民家の中で味わうフレンチ
 大谷石を敷き詰めたアプローチを通り、元玄関を改修した店の入口から一段上がった大谷石の床を通り、向かって右側は土間だったスペースで、あらわし天井に弁柄漆喰の壁が美しい空間。左側はさらに一段上がった元座敷と広縁が一体化されたあらわし天井の広いスペース。南側にあった出書院も違和感なく西側に移設され、懐かしい雰囲気の透き硝子の入った掃出し窓越しにきれいに整った主庭が見える。店内は立食パーティーも可能なように、鴨居を一段高く設え直してあるが、建具は元からのものを残して下駄を履かせて再利用している。ステンドグラスや間接照明などの演出で、お洒落な雰囲気と日本の伝統的な美しさの中でフランス料理を堪能できる「古民家レストラン」である。

場所 栃木県小山市神島谷5-5-22
交通 小山駅より南へ車で10分弱(旧日光街道沿い)
問い合せ 電話:0285-22-3621
メニュー ランチコース2,000円~
ディナーコース3,500円~
営業時間 11:00〜14:00、 17:00~21:00
定休日 水曜日

(取材:栃木県・正会員 大竹喜世彦)

2015年1月 1日 (木)

福島/「カフェ蔵」

Img_4299

■いくつもの役目を経た蔵がカフェに
 1918 年(大正9 年)に造られた土蔵は、小さな町の商店街をずっと見てきました。当時の豪商
の屋敷に建てられた土蔵は、さまざまな用途に利用され、昭和30 年代に入るとバスの切符売り場として親しまれ、あまたの人の出会いをつくってきたともいえます。その後クリーニング店の工場兼店舗として、日本の高度成長期をともに過ごしてきました。
 2007年、この蔵が民家再生の普及と文化再発見の場となるようにとの願いから、カフェとしてスタートしました。
 基礎や土台を補強してよみがえった蔵は、東日本大震災の震度6弱の揺れにもびくともせず、たくさんの人の憩の場になっています。

■蔵を楽しむ人も食事を楽しむ人も
Img_4293_2  1階は4人がけのテーブルが4つ、カウンター4席です。見事な曲線の梁がある2階は8人用の大テーブルのほか、レトロなテーブル席が4つあります。
 昼のランチは営業マンや近所の女性で賑わい、夜は市役所やPTAなどの学校関係者が利用しています。
 食事は日替わりランチが充実、ドライカレー、ハンバーグ、スパゲティのセットは定番です。オムライスは作るのが間に合わないくらいの人気です。
 ティータイムにはケーキとネルドリップのコーヒーや品揃え豊富なハーブティーを静かに楽しめます。

2_2

Photo_17

 阿武隈川が目の前を流れているので、食後に堤防に出て、川を眺めながら散歩するのもおすすめです。

場所 福島県本宮市本宮中條1-2
交通 JR東北本線本宮駅より徒歩5 分
問い合せ 電話:0243-34-4456
メニュー 日替わりランチ750円、ホットサンド550円
ハンバーグセット、スパゲティセット900円
ケーキセット950円
営業時間 11:00〜17:30(夜は予約のみ)
定休日 月曜日、祝祭日

(福島県・正会員 渡邉 仁)

2014年10月13日 (月)

福島/そば処「花扇」

Photo ■会津の里山にたたずむ民家
 福島県会津若松市から西に阿賀川を越えると会津美里町で、市街地から少し離れた梅・柿・りんごなどの果樹畑や田園に囲まれた小さな集落に「そば処 花扇」があります。隣は、天保2年(1831年)に建立された会津三十三観音第25番札所の領家観音で、仏都会津の穏やかな自然に心が癒されます。
Img_0353 オーナーの兼かね子こ さんは、平成5年に「日本の美と郷愁に浸る神の町」をまちづくりのビジョンとして構想を練り、町に提案しましたが実現しませんでした。その後たまたまこの地に20年くらい空き家になっていた農家を見つけ、ビジョンに沿うような里山の風景を残したいと思いました。のど かな里をイメージし、実際に稼働する水車を活かせるそば処を考え、1年中四季折々の花が咲き広がる場所にしたいとの思いから、店名を「花扇」としました。

017

■水車を稼働した石臼で挽いたこだわりの手打ちそば
 民家のすぐそばに水車小屋があり、水車の動力を利用した石臼で、地元会津産のそばの実を毎朝丁寧に挽いているので、そば粉100%の挽き立て手打ちそばが食べられます。そばのつゆは、鰹だし、大根下ろしが入ったさっぱりした辛みの高たか遠とお、温かい地鶏の3種類が付き、それぞれを風味豊かに味わえます。
Photo_2 心がほっこりするような、のどかな空間で、そば本来の味と香りをぜひお楽しみください。

場所 福島県大沼郡会津美里町藤家舘字領家191
交通 磐越自動車道「会津若松インター」より車で15分
JR会津若松駅よりバスで30 分
問い合せ 電話:0242-54-7311
メニュー ざるそば800円(税別)~ 観音セット(天ざる大盛)1,500円(税別)
営業時間 11:00〜15:00(要予約)
定休日 月曜日(祝日の場合はその翌日)

(取材:福島県・友の会会員 齋藤いち子)

鳥取/ ドリンクのテイクアウト「くだものや」

Img_20140829_180625hcwmqk_2

■赤瓦と焼き杉板の町家の町並み
 鳥取県の中央部、城下町として、また地域経済を支える商家の町として栄えた倉吉。市内中心の打吹玉川地区には玉川沿いの白壁土蔵群、赤瓦と黒い焼き杉板の町家の町並 みが残っており、多くの観光客が訪れています。
「くだものや」はその町並みの一角にあります。民家の道路に面する部分を取り払ってアプローチとし、その奥の部分を店舗に再生しています。

K

くだものや野菜、牛乳または豆乳を使った地産地消のスムージーが専門で、テイクアウトのみ。町歩きの途中、疲れた足を休め、乾いたのどを潤そうという観光客で賑わっています。アプローチ部分がお休みどころです。

■季節のくだものを使ったスムージー
店を営む山崎優子さんは神奈川県からのIターン組。鳥取県をたびたび訪れていて、心和む自然の美しさ、地域社>会と人々の優しさに惹かれたと言います。東日本大震災の被災地支援にボランティアとして参加した折、鳥取から石巻に支援に来ていた職人グループの人たちと知り合い、思いやりの心に触れて鳥取県移住を決意したとのこと。
 山崎さんは栄養士の資格を持ち、食品加工会社に勤めていたことがあり、このくだものを活かしたドリンクの店を2012年9月に始めました。

Bndk

 スムージーは季節に合わせて数種類のメニューを用意しています。材料にはこだわり、市場で一級品を仕入れているとのこと。
 倉吉を訪ねる折には、ぜひ立ち寄ってみてください。
なお、倉吉市ではまちおこしの一環として、商工会議所が店を始めたい人に低家賃で利用できるチャレンジショップ「あきない宿」を設け、支援に取り組んでいます。

場所 鳥取県倉吉市魚町2557
交通 倉吉駅よりバスで15分
問い合せ 電話:00858-33-5673
メニュー いちじく、桃太郎ぶどう、梨グリーン、 その他旬のくだもののスムージー
 各600円前後
営業時間 11:00~16:00
定休日 火曜日、水曜日

((取材:鳥取県・正会員 山根賢志)

2014年7月 4日 (金)

茨城/ピッツァ&コーヒーの小さなカフェ カフェ 「Hanana」

1_3

■農家の納屋をカフェにリノベーション
 果樹の里として知られる、茨城県かすみがうら市の農村集落内にカフェ「はなな」はあります。昭和の時代に農家の納屋として建てられた建物を、農村暮らしを求めていた吉川さんが見つけ、一目惚れして購入。素朴な風景の中で、温かさと懐かしさを感じるカフェにリノベーションしました。
 外観は漆喰の壁と石釜と煙突、そして赤い扉がアクセントになっています。お店の前に広がる広々とした庭には、季節ごとに草花が咲き、特に春は庭全体が花や緑でいっぱいになります。建物正面に見えるユニークな形の石釜は、吉川さんと友人たちがセルフビルドで作った秀作で、この店のシンボルとなっています。扉を開けると、ジャズの流れる室内は漆喰と煉瓦の壁、天井には黒く太い梁がノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。

2_3

■地元の農と人をつなげる場所
 「はなな」は石釜で一つひとつ丁寧に焼くピッツァ&コーヒ-を供する小さなカフェ。水は筑波山麓の井水の泉、小麦粉は茨城県産のユメシホウ、トッピングの野菜は地元農家のオーガニック野菜、チーズは地元鈴木牧場の自家製モッツァレラチーズを使うなど地元産を使用しています。
店主の吉川路子さんは、いつもにこやかな笑顔で迎えてくれます。果樹観光やドライブの途中にぜひ立ち寄って、心地よいひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

場所 茨城県かすみがうら市五反田261–1
交通 常磐自動車道千代田石岡から車で
問い合せ 電話:0299-37-7778
メニュー じゃがいもと豚バラのピッツァ、マルゲリータ、
つくばしゃもピッツァ、季節のピッツァ、エスプレッソコーヒーなど
営業時間 11:30~ 15:00
定休日  日曜日・月曜日

(取材:茨城県・正会員 吉田良一)

滋賀/料亭 「豆信」

1_2

■歴史ある古い町なみ「大津百町」のなかにある老舗料亭
旧東海道五十三次の京へ上る最後の宿場として、また、琵琶湖の水運を利用した港として大いに栄えた宿場町大津は、「大津百ひゃく町ちょう」といわれるほどの繁栄ぶりであった。
「大津百町」の中心市街地には、今でもあちらこちらにその面影が残っており、現在でも1500軒近い町家が残っている。近年、大きく変わりつつある「大津百町」を守り、残していこうとする活動が盛んである。
そのような歴史ある「大津百町」のなかにある料亭「豆信」は、外観室内とも随所に当時の面影を残している。国の登録有形文化財にも登録されており、大津では大変希少価値の高い建物である。

2_2

■百年建築で味わう会席料理
 「豆信」は、大正期に料亭旅館として建てられたが、現在は、旅館業を廃業し、料亭のみで営業している。鯉やニゴロブナ、鮎などの湖魚を中心とした会席料理を、静寂が漂う坪庭が眺められる座敷で、ゆっくりとくつろいで味わうことができる。
高級料亭として、昼夜ともに1日2組限り(1階と2階各1組)の予約制にしている。特に2階は、おのおのに立派な床の間をもつ二間続きの大広間(22畳)であるにもかかわらず、ここには、昼1組、夜1組の客しか入れないとのこと。
「豆信」でいただく会席料理は、器とともに絶品であるが、なかでもとくに近江琵琶湖の味を堪能させてくれるのが、味噌汁仕立ての鮒ずしである。鮒ずし独特の匂いが苦手な人は多いが、味噌汁仕立てにすることにより、ほどよくその匂いは抑えられている。湖国近江を訪れたら、ぜひ味わっていただきたい一品である。

場所 滋賀県大津市長等3丁目3 –26
交通 京阪電車石山坂本線三井寺駅から徒歩3分
問い合せ 電話:077-524-2410
料金 会席:5,400円~ 松花堂弁当 :3,780円~
営業時間 11:00~ 21:00(要予約)
定休日 不定休  不定休)(8月14日~16日休 12月28日~翌年1月4日休

(取材:滋賀県・友の会会員 道本裕忠)

2014年4月 9日 (水)

山梨/素泊まりの古民家「一弓庵」

■150年前の古民家を移築再生して素泊まり宿に 
1_5「一弓庵」オーナーの武田一成さん(JMRA会員)は、JMRA 「民家の学校」の活動に第2期から協力を続け、また、素人 大工を自負して古民家の移築再生を実践してきた。ここ白州の 地で、主屋を平成14 年から平成22年まで8 年かけてセルフ ビルドで移築再生。奥の蔵は平成22年から4 年間手がけて 移築再生させた。多くの「民家の学校」受講生が武田さんの指 導の下、ワークショップでその腕を磨いてきた現場でもあった。  

2_3平成25 年夏から、主屋を素泊ま りの宿「一弓庵」として営業を開始し たとのことでお訪ねした。国道20 号線韮崎の北、道の駅「はくしゅう」 から5分ほどの場所で、なだらかな 棚田を見下ろす松林の一端に建ち、 八ヶ岳連峰が望める開放的な雰囲気の立地条件はリゾート地 としても一級品。素晴らしい景観で迎えてもらった。茅を葺い た玄関屋根をくぐると、囲炉裏を囲んだ20畳ほどの板の間が あり、その奥に和室の10畳間と5畳間がある。台所・水洗ト イレも完備していて快適な宿泊プランが組めそうだ。

■囲炉裏とピザ窯で楽しさ100倍  
3囲炉裏を囲んで語らい、鍋料理をするも よし、魚の串焼きを楽しみながらの一杯も また格別だ。庭にはピザ石窯(これもオーナー 手作り)も設備され、オーナー自らの指導で バーベキュー体験も楽しめる。食材は近くの 道の駅「はくしゅう」で手軽に揃う。新鮮な 地元野菜や果物、なかでも甘さ抜群のとうもろこしは絶品だ。 宿にお風呂はないが、車で5分ほどの所に市営の温泉センター (露天風呂付)があり手軽に利用できる。宿を拠点にハイキング、 果物狩り、酒蔵巡り、子どもたちに人気の蝶の飼育館など、 家族向け行楽プランも時季に応じた楽しみ方ができる。  私は林を抜ける涼しい風と蝉の声を耳に、都会では味わえ ない昼寝と囲炉裏を囲んでの静かな夜を満喫してリフレッシュ 気分で帰路についた。

場所 山梨県北杜市白州町白須字雑木7872-2
交通 中央高速道 韮崎または小淵沢下車
国道20号線道の駅「はくしゅう」より3km弱
問い合せ 電話:090-2308-0762
料金 家族・グループ 1棟貸切 ペット同伴は要確認
素泊まり1人3,000円(小学生以上)
利用期間 4 月~10月  チェックイン15時 チェックアウト11時

(取材:埼玉県・友の会会員 安田惠三)

東京/すき焼きレストラン 和牛処「やまだいら」

■新潟県十日町市より、古民家を移築・再生
1_4  築造されたのは、江戸後期か明治の頃と思われます。明 治44年に新潟県の山やま平だいら村むらに役場として移築され、昭和29 年県内でただ一軒の茅葺き屋根の役場として有名でした。 その後、現在のオーナーのお父さまのご実家として使われ ていました。しかし山村の過疎化にともない越冬が難しく なり、取り壊しが検討されるようになりました。  仕事上の付き合いのあった私が勤める会社(岡建工事・ JMRA登録事業者)では、使われている柱や梁の素晴らしさ を見て、壊さずに移築して店舗にすることをお勧めしまし た。移築予定地(東京都墨田区)は建築基準法の難問が多かっ たのですが、柱を切り詰めたり、防火被覆のために外壁を 二重にしたりと防火規定もクリアし、再度、披露できる建 物として再生されました。

■囲炉裏と、癒しの世界へタイムスリップ  
2_2玄関の古材土庇をくぐり、ケ ヤキの石畳から室内へ入ると、 昭和初期へタイムスリップし たかのようです。内部は、ケ ヤキの差鴨居が54cm、柱が 24cm、太くて黒い梁と小屋組 が圧巻です。古材の軸組や建具 などの古民具を、ほとんど当時 のまま再利用しています。奥の 和室のテーブルの天板はケヤキ の無垢板仕立で、堀座卓になっ ていてくつろげます。レストラン の一角には置き囲炉裏もあり、 特別な雰囲気が味わえます。  懐かしい田舎の話でもしな がらヘルシーな「近江牛」を堪 能しませんか。昼は定食がおす すめ、夜の人気メニューは、  すき焼きです。

場所 東京都墨田区八広3-7-1
交通 京成「曳舟駅」より徒歩10分
問い合せ 電話:03-5631-2539
メニュー すき焼き・しゃぶしゃぶ・牛丼・ステーキ
「近江牛」を使用しており、茶碗蒸し・刺身な ども予約できます
営業時間 昼 11:00~ 14:00 夕17:00~ 21:00(LO20:00)
定休日 月曜日

(取材:東京都・正会員 亀上真克)

2014年1月10日 (金)

京都/沖縄料理 asian chample foods「goya」

03_2

■町家を改装したゆったりした空間 京都市左京区にある沖縄料理の店「goya」は、仕事の合間によく通っていました。お店のある吉田山のふもとは、京都大学、吉田神社があり古くから賑わいのあるところで、古書店や、京都ではじめてフランスパンを出したCAFE 進々堂もあり、アカデミックなロマン溢れる場所です。<br/>
 築60 年ぐらいの町家を改装しているのですが、日本的なものとアジア的なのものが融合されていて、南風が吹いているような感じのとても気持ちがリラックスできる空間です。<br/>
 店主の中川さんは、吉田山のふもとでお店を出すことが長年の夢だったことに加え、沖縄の複雑な歴史や、いろんなものがMIXされている雰囲気が好きで、アジア・沖縄・バリのような、ゆっくりしたリズムを感じる店にしたかったそうです。まさに中川さんの狙い通りに私が感じていたようです。</p>

Img_0034

縄産食材と京野菜
ランチは、沖縄のお惣菜がメインの日替わりで、海ぶどうが大量の海ぶどう丼、ゴーヤチャンプル定食、沖縄そばなどがあります。定食には、もずくの天ぷらともずくのお味噌汁が添えられていたりします。夜は泡盛とともに島豆腐のコロッケを。食材は沖縄から取り寄せることが多く、野菜などは京都の地元のものを使っているそうです。またハーブもふんだんに使われていて、空間だけでなくお料理にも癒されます。

外国人の方々もよく訪れていて、なんだか異国情緒溢れる京町家で沖縄料理を味わうのも素敵だと思います。

場所 京都市左京区浄土寺西田町114-6
交通 J叡山電鉄出町柳駅より徒歩10分
問い合せ 電話:075-752-1158
料金 ランチ850円
夜 豚の角煮泡盛黒糖仕込み780円
営業時間 12:00〜17:00(LO16:00)
18:00〜24:00(LO23:00)
定休日 水曜日

提供/民家88号(取材:兵庫県 正会員 岡本千春)