民家の店・宿

2012年4月 4日 (水)

福島/茅葺き曲家集落の宿 かやぶき民宿「離騒館」

Img_0215_3■水引集落でただ一軒の宿
 南会津の水引地区は、現代的な開発の手があまり加えられていない昔ながらの茅葺き集落の雰囲気を色濃く残していることで知られています。市町村合併で南会津町になる以前は館岩村という名称でしたが、その旧役場から川沿いの道を湯の花温泉を横目にぐんぐんと登って行くと、まるで昔話にでてくるような茅葺きの集落にたどりつきます。現在残っている茅葺きは7軒で、いずれも良く手入れがなされているようです。その集落の入口近くに伝統的な曲屋の宿「離騒館」があります。明治30 年代の建物ですが、数度の改修を経て現在も美しい姿を保ち続けています。女将の五十嵐さんはもともとは千葉県の出身で趣味の登山に通っているうちに、この集落に嫁がれ
たとのこと。集落の使われなくなった民家が解体され、材料が都会にもっていかれるのを見ているうちに、悔しくなり民家を残すために民宿を開業されました。

Img_0187_2■南会津の豊かな自然を楽しむ
 南会津の山々が産み出すキノコや山菜等の山の幸、渓流のイワナやヤマメ、集落の畑でとれたばかり新鮮な野菜が「離騒館」のテーブルにのぼります。そのおいしさは豊かな自然の恵みそのものです。自然を楽しむといえば、水引は花の百名山として知られる田代山(標高1,971m)の登山道の入口。山頂では貴重な湿原植物を見ることができます。季節によっては麓ふもとの松戸原から田代山ライン号が運行しています。松戸原には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されたばかりの前沢集落があり良く知られていますが、民家通の皆さんには整然としすぎていて物足りないかもしれません。そんな時には少しだけ足を伸ばして水引集落を訪ねてみることをお勧めします。きっとご満足いただけることでしょう。

場所福島県南会津郡南会津町水引469
交通 会津鉄道 会津高原尾瀬口駅から車で約40 分、 東北自動車道西那須野塩原ICから約75km
電話0241-78-2338
料金夏期5,500円 冬期6,000円(税込、1泊2食付)
情報提供『民家』80号 取材:東京都・正会員 公文大輔

2010年7月 7日 (水)

福島・南会津町/和風レストラン「山王茶屋」

_edited_3■本陣形式を備えた旅人休憩所を移築復元
 東京から車で3 時間、福島県奥会津地方の美しい自然の中に奥会津博物館があります。山王茶屋はこの博物館の一角にあり、下野街道の山王峠の入り口にあった旧山王茶屋を移築復元した茅葺き屋根の建物です。
 下野街道は会津と関東を最短距離で結ぶ重要な交通路であり、旧山王茶屋は難所の山王峠を越す旅人の休泊所として利用されていました。1617 年に創建されましたが、1868 年戊辰戦争で焼き討ちされ、翌年に同じ間取りで再建されたと伝えられています。構造的には、旅人の入り口とは別に武士階級専用の「乗り込み玄関」があるなど、近世宿駅の本陣形式を備えています。
 交通手段の変化により休憩所の役目を終え、2002 年に博物館内に移築され、2009 年10 月からは民家レストランとして見学者に親しまれています。

■南会津の郷土料理を堪能できる食事処
 ここでは民家の雰囲気をそのままに、地元南会津の郷土料理をゆっくりと楽しむことができます。手打ちそば、岩魚の塩焼き、ニシンの山椒漬け、つゆじ、会津地鶏、しんごろう(うるち米を半つきにして竹串に刺し、エゴマを混ぜた味噌を塗って炭火で焼いたもの)、季節の山菜やきのこの料理を堪能できます。こだわりの蒸し釜で炊き上げたご飯は格別です。

■ガイド
場所福島県南会津郡南会津町糸沢字西沢山3692
交通会津鉄道会津山村道場駅より徒歩10分車で東北自動車道西那須野塩原ICより国道400号・121号経由で1時間
電話0241-66-3888
メニユー郷土食御膳1,350円、会津地鶏定食1,200円、天ぷらそば1,000円、
営業時間9:00〜16:00(年中無休)
情報提供『民家』73号(茨城県・友の会会員 原 啓)

2010年3月 6日 (土)

福島・喜多方市/食事処「志ぐれ亭」

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■100年前に建てられた山地主の民家を移築
 福島県喜多方市、県道 336号線(まほろば街道)と国道 459号線の交差点より北に 1キロ入った里山のふもとに、ふるさと懐石「志ぐれ亭」はある。まほろばとは、神々(もとは山々や自然)や信仰に守られ実り豊かで人々が暮らしやすい住みよい土い意味。そんな場所に西会津の山中にあった築 100年の民家を可能な限りかつての姿を再現して移築再生した。
玄関正面を入るとまず、板の間の大きな囲炉裏が出迎えてくれる。座敷に入って驚くのは大きく立派な三つの神棚。山地主の住まいであったというから当時の繁栄ぶりが想像できる。奥座敷では100年経っているとは思えない素晴らしい白木の建具や梁、欄間が見られる。

■上質な懐石料理と懐かしい郷土料理の味わい
 喜多方の里山には、四季折々さまざまな味覚が実る。それら地元の食材を主役にし、京懐石に郷土料理を織り交ぜた志ぐれ亭の「ふるさと懐石」。素材の持ち味を大切に、調理は手を加えすぎないように心がけている。

■宿泊は1日2組のおもてなし
 1日 2組限定の宿泊も受け付けており、贅沢な漆塗りの風呂に入浴できる。お客様の「ふるさと」になりたい…そう言う女将さんとご主人は「おかえりなさい」と宿泊客を出迎える。客もまた「ただいま」と帰ってくる。まるで実家に帰ってきたような雰囲気だ。ここが、ふるさと「志ぐれ亭」。

■ガイド
場所福島県喜多方市上三宮町吉川字日照畑374-1
交通JR喜多方駅からタクシー10分
電話0241-24-4905(要予約)
メニユー昼御膳(要予約)2,000円.、ふるさと懐石(要予約)3,500円.ほか             *昼限定メニューあり
営業時間昼〉11:00.15:00〈夜〉17:00.22:00(要予約)
定休日火曜日(休日の場合、翌平日へ振り替え)
情報提供『民家』71号 友の会・竹内樹美