民家の店・宿

2017年8月11日 (金)

神奈川/ゲストハウス・蕎麦 「ホステルユイガハマ+ソババー」

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■旅人と地元民の集う場
この数年で一気に変貌し、人気の店が増えた由比ガ浜通りに面した、白壁の蔵風の建物にラクダのマーク。
 地元デザイナーが集結して制作された無国籍な雰囲気の店内には、1階に蕎麦屋、その奥と2階に宿泊施設が、見事に凝縮している。「ミクスチャー」をコンセプトに民家を再生して、旅行客と地元住民が自然に交流できる場=蕎麦バーには、以前から鎌倉大町にある人気店「ふくや」の第2店舗
を誘致した。

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■決まりごとのない自由な宿
 夜になると都心から帰宅してきた人びとが集うにぎやかな時が訪れる。泊り客も一緒に混ざり、眠くなれば部屋に引き上げるという、なんとも自由で魅力的な使い勝手だ。山形の郷土料理と蕎麦はいずれも美味しく、かつリーズナブル。地元民の支持が高いのも納得できる。客室はシンプルで最小限の設えだが、昔ながらのタイル張りシャワー室やちゃぶ台を囲む階段踊り場のサロンには、時代を超えた心地よさが滲み出していて、旅のひとコマを彩るだろう。窓から通りを見下ろすと、錆びたトタン張りの雑貨店が正面に見られ、一瞬、昭和初期頃にタイムスリップしたような錯覚に陥る。
 宿泊客の3~4割はインバウンドの外国人で、週末は部屋が埋まってしまうが、平日は結構空いているそう。今度の鎌倉ステイの折には、HPをチェックしてみては。
 もちろん泊まらずとも、ランチ、夜のバーでも、使い方は自分次第、いかようにもなる場所なのだ。

場所 神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-5-16
アクセス JR横須賀線、江ノ電「鎌倉駅」より徒歩7分
電話 0467-81-4242
料金 ドミトリー 1人3,500円
個室(ダブル13,000円~・ツイン14,000円~)5室
営業時間 (蕎麦バー) 朝食7:30 ~10:00、昼食11:30 ~15:00、
バー18:00~22:00

(取材:神奈川県・正会員 西本佳代子)

2010年3月 6日 (土)

神奈川・鎌倉市/食事処「なるせ」

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■江戸時代の貴重な茅葺き民家
 くねくねと曲がる古い石垣に沿って行くと、住宅街にただ1軒残された茅葺きの民家が現れる。江戸後期の建物で、先ごろ鎌倉市で 32番目の景観重要建築物に認定された。1869年(明治 2年)築の土蔵もある。
 訪れた日は建物周囲に足場が建ててあり、JMRA会員の工務店による茅葺き補修工事がスタートしたところだった。

■1組だけの贅沢なおもてなし
 店は古民家本来の、大戸、土間、畳の座敷、広縁をそのまま残していて、故郷の親戚の家に訪れたような懐かしさ、居心地の良さをかもし出している。6年前、ご主人の成瀬さんがご自分の生家で営業を始めるにあたり志したのは「気の合った仲間が集い、日本の原風景の中で気分よく過ごしてもらうこと」。そのため昼1席、夜1席の完全予約制をとっている。
 食材は、自家製や近所の農家に分けてもらう野菜と、三浦半島の魚介を主としている。会席コース料理だが、気取らない雰囲気の料理がボリュームたっぷりいただけるので満足感は最高。なお、普通のコースにない料理も幅広く対応できるそうなので、予約時に相談してみてほしい。予約は 10日前までが望ましい。
 浮世を離れ、時間を忘れ、心ゆくまでおいしい料理を楽しむことのできる、稀有な店である。

■ガイド
場所神奈川県鎌倉市手広2-32-1
交通湘南モノレール西鎌倉駅下車徒歩7分           敷地内に駐車スペースあり
電話0467-31-3373(要予約)
メニユー会席コース 昼 3,500円~/夜 4,200円
営業時間12:00~20:00
定休日年中無休
情報提供『民家』71号 正会員・西本佳代子