民家の店・宿

2014年4月 9日 (水)

山梨/素泊まりの古民家「一弓庵」

■150年前の古民家を移築再生して素泊まり宿に 
1_5「一弓庵」オーナーの武田一成さん(JMRA会員)は、JMRA 「民家の学校」の活動に第2期から協力を続け、また、素人 大工を自負して古民家の移築再生を実践してきた。ここ白州の 地で、主屋を平成14 年から平成22年まで8 年かけてセルフ ビルドで移築再生。奥の蔵は平成22年から4 年間手がけて 移築再生させた。多くの「民家の学校」受講生が武田さんの指 導の下、ワークショップでその腕を磨いてきた現場でもあった。  

2_3平成25 年夏から、主屋を素泊ま りの宿「一弓庵」として営業を開始し たとのことでお訪ねした。国道20 号線韮崎の北、道の駅「はくしゅう」 から5分ほどの場所で、なだらかな 棚田を見下ろす松林の一端に建ち、 八ヶ岳連峰が望める開放的な雰囲気の立地条件はリゾート地 としても一級品。素晴らしい景観で迎えてもらった。茅を葺い た玄関屋根をくぐると、囲炉裏を囲んだ20畳ほどの板の間が あり、その奥に和室の10畳間と5畳間がある。台所・水洗ト イレも完備していて快適な宿泊プランが組めそうだ。

■囲炉裏とピザ窯で楽しさ100倍  
3囲炉裏を囲んで語らい、鍋料理をするも よし、魚の串焼きを楽しみながらの一杯も また格別だ。庭にはピザ石窯(これもオーナー 手作り)も設備され、オーナー自らの指導で バーベキュー体験も楽しめる。食材は近くの 道の駅「はくしゅう」で手軽に揃う。新鮮な 地元野菜や果物、なかでも甘さ抜群のとうもろこしは絶品だ。 宿にお風呂はないが、車で5分ほどの所に市営の温泉センター (露天風呂付)があり手軽に利用できる。宿を拠点にハイキング、 果物狩り、酒蔵巡り、子どもたちに人気の蝶の飼育館など、 家族向け行楽プランも時季に応じた楽しみ方ができる。  私は林を抜ける涼しい風と蝉の声を耳に、都会では味わえ ない昼寝と囲炉裏を囲んでの静かな夜を満喫してリフレッシュ 気分で帰路についた。

場所 山梨県北杜市白州町白須字雑木7872-2
交通 中央高速道 韮崎または小淵沢下車
国道20号線道の駅「はくしゅう」より3km弱
問い合せ 電話:090-2308-0762
料金 家族・グループ 1棟貸切 ペット同伴は要確認
素泊まり1人3,000円(小学生以上)
利用期間 4 月~10月  チェックイン15時 チェックアウト11時

(取材:埼玉県・友の会会員 安田惠三)

2012年4月 9日 (月)

山梨/築200年の庄屋造り 蕎麦処「草至庵」

l1八ヶ岳南麓の集落に佇む風格ある屋敷
 日本一の日照時間、咲き誇るヒマワリで有名な、その名の通り明るい里、山梨県北杜市明野町に昨年の1月開業した「蕎麦処・草至庵」を訪ねました。
 道祖神を祀り、昔ながらの季節行事が続けられる集落に、ひときわ目を引く立派な屋敷。庵主の金子徹也さんのご両親が、9年前、退職を機に移住を決意し、長い間放置されていた大地主の住まいを見違えるほど美しく蘇らせたのです。
 山羊や烏骨鶏を飼い、畑で作物を育てる自給自足の毎日を送りながら暮らしてきたご両親。そんなお二人を支えていきたいと、新宿の老舗店で江戸前蕎麦を学んだ徹也さんも、当地に腰を落ち着け、開業の運びとなりました。

l2_4親子が共に創り上げるもてなしの空間
 外廊下が廻る母屋の広い座敷に集う客人に、別棟の土蔵を改築した厨房から蕎麦が丁寧に運ばれてきます。徹也さんが試行錯誤を重ね、細麺にしても歯ごたえがあるように仕上げた蕎麦は、すっきりしたつゆによく合います。烏骨鶏の卵で作る贅沢な出汁巻玉子も人気の一品。
 お母様の恵子さんが仕込む保存食は懐石料理として供されます。自家農園の作物を中心に、添加物は一切使わず郷土の味わいが活きています。食器をはじめ、店内にはお父様の至さんが30年もかけて収集された骨董品が飾られており、しっくりと馴染んでいます。
 囲炉裏端を囲んでの談笑は、ゆっくり流れる田舎時間に浸れる至福のひととき。八ヶ岳南麓にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

場所場所 山梨県北杜市明野町上神取1323-1
交通 中央道須玉ICより車で約15分
電話0551-25-2317
料金 もり蕎麦600円、出汁巻玉子600円ほか、懐石コース3,000円より(要予約)
情報提供『民家』81号 取材:東京都・:山梨県・友の会会員 佐々木知勢子 写真:滝沢清次
地図は「草至庵の案内」でご確認ください。 http://blogs.yahoo.co.jp/cnhgn717/29330420.htm

2009年7月 9日 (木)

山梨・山梨市/ギャラリー「梨の木畑」

Nashinoki2

■ 小森御前ゆかりの主屋を山梨へ

このギャラリーは、山梨市牧丘町西保下の巨峰畑に囲まれた山里にあります。
建物は、奥州志津川の地で41代続く、小森御前(源義経の家臣・鈴木三郎重家の妻)の後裔といわれる旧家が所有していた「梨の木畑屋敷」主屋だったものです。その老朽化による崩壊を危惧した佐藤巧東北大学教授、松本の建築家降旗広信氏の仲立ちで、平成5年、河合家(筆者宅)の屋敷に移築保存されました。
桁行16間、梁行6間半、土間だけで分譲住宅が宅地ごと入ってしまうほど大規模な建物で、梁や桁も直径2尺ほど、長さ8~10間の巨材が随所に架け渡されている逞しく雄大な構造であり、改造も少なく、文化2年上棟時の姿を今に伝えています。

■ 一室を器店に

移築以来、陶芸家の個展や文化的イベントの開催以外は戸締めにしていましたが、昨年から一室を使って器店を開きました。お手頃な「ふだんづかいの名器」を揃えていますので、建物を見学がてら、ぜひお気軽にお立ち寄りください。

場所山梨県山梨市牧丘町西保下1126
電話0553‐35‐4177
交通JR塩山駅からタクシー10分、中央高速勝沼インターから車で25分
品揃美濃、瀬戸、常滑、信楽、笠間の陶器、ほか漆器
営業時間10:00~17:00
定休日毎週木曜日
周辺情報市営鼓川温泉(日帰り入浴)へ車で4分、武田信玄公菩提寺恵林寺へ車で5分、
重文甘草屋敷へ車で10分、近在に甲州切妻造り古民家群あり
情報提供『民家』61号 友の会会員・河合嘉徳