民家の店・宿

2021年4月22日 (木)

埼玉/ゲストハウス、カフェ&バー「ちゃぶだい」

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 小江戸・川越とおばれ、観光客で賑わっている蔵通りを横道に入った住宅街に、一軒の長屋がある。築100年の民家をリノヴェーションしたゲストハウス、カフェ&バー「ちゃぶだい」。
ちゃぶだいを運営する戎谷さん、西村さん、田中さんの3人は、川越市が2018年に開催した「まちづくりキャンプ」を通じて知り合い。3人に共通していたのは川越でゲストハウスをしたいとの思いだった。1年かけて探し、見つかったのが、かって肥料問屋だった築100年の民家。大家さんはとても理解があり、自由になんでもしてもいいよと言ってくれたそうで、古民家の良さを生かしながらワークショップなどをして自分たちの手でリノベーションをし、2019年に「ちゃぶだい」をオープン

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 1階の一部と 階がゲストハウス,現在は1 階の客室が「書ー店街」という本屋スペース。中庭には「眼鏡工房」やレンタルスペース小屋がある。農家直売のマーケットや朝ヨガ などのイベントも開催。「ちゃぶだ い」は多様な機能がある複合施設に なり、地域の人と川越に来た地域外 の人が交わるハブとなっている。 ゲストハウスには、古民家でゆっ くりしたい人や、「ちゃぶだい」を目 的で来る人も多いそうだ。運営ス タッフやその場にいる人びとと自然 に交流ができるのも魅力。

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 民家の落ち着いた雰囲気と、和 やかな空気がとても居心地がいい「ちゃぶだい」を訪れると、スタッ フのみなさんが満面の笑顔で迎えて くれる。運営者の1人である西村さ んは、いつもきさ くに声をかけてく れ、川越情報をた くさん教えてくれる。「ちゃぶだい」 の今後や川越をもっと楽しい街にし たいと、想いも語ってくれた。

 こうしてひとつでも多くの民家が 次世代に受け継がれることを願う。

(東京都・友の会会員 中市里美)


 

店舗データ
住  所 埼玉県川越市三久保町1-14
電  話 049-214-1617
カフェ・バー  定休日 毎週水曜日
宿 泊  ドミトリー(相部屋)と個室の2種類
HP   https://www.chabudai-kawagoe.com/

2020年7月 1日 (水)

埼玉/カフェ 「蔵カフェ 草風庵」

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 東京への通勤圏でありながら、自然に恵まれた埼玉県飯能市。古くから林業や織物の町として栄えていたため、市内には蔵や西洋風の建物が点在しています。
 果物店を営むご主人と奥様は、敷地内にある蔵2棟を再生し、結婚以来30年間温め続け、夢だったカフェを2019 年2月にオープンしました。この蔵は、店主の曾祖父が明治中頃に、繭の中卸しのために利用していたそうです。

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 蔵の構造を活かし、カフェのカウンターには山野草などをセンス良く飾るなど、すっきりしたデザインが心地よい空間になっています。ご夫妻との会話は、気軽で楽しく弾み、時間が過ぎるのを忘れてしまいがちです。
 果物は市場から直に仕入れているので、旬で新鮮な果物をたっぷり使った自家製のこだわりスイーツはおいしく、「果の華氷こおり」は果物を凍らて削る滅多にないかき氷で、冬の季節も人気のあるメニューです。
 2階では、ご主人が長年の趣味である金継ぎを週1回教えています。骨董、盆栽なども好きなご主人は、もう1棟の蔵の中に骨董、外には盆栽を置き、好きな方には見ていただいていて、購入することもできるそうです。
 お店から数分歩くと有名な大河原があり、川遊びやキャンプができます。
(東京都・正会員 佐々木祐子)

 
店舗データ
住  所 〒357-0031 埼玉県飯能市山手町4-1
アクセス 西武池袋線 飯能駅から徒歩9分
電  話 070-3230-2385
メニュー コーヒー+デザート:850円、コーヒー:400円~、
フレッシュジュース生:450円~、
果の華氷(かき氷):500円~
営業日 火、水、金、土曜日
営業時間 11:30~18:00
駐車場 5台

金継ぎに関して直接お問い合わせください。

2015年1月 1日 (木)

福島/「カフェ蔵」

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■いくつもの役目を経た蔵がカフェに
 1918 年(大正9 年)に造られた土蔵は、小さな町の商店街をずっと見てきました。当時の豪商
の屋敷に建てられた土蔵は、さまざまな用途に利用され、昭和30 年代に入るとバスの切符売り場として親しまれ、あまたの人の出会いをつくってきたともいえます。その後クリーニング店の工場兼店舗として、日本の高度成長期をともに過ごしてきました。
 2007年、この蔵が民家再生の普及と文化再発見の場となるようにとの願いから、カフェとしてスタートしました。
 基礎や土台を補強してよみがえった蔵は、東日本大震災の震度6弱の揺れにもびくともせず、たくさんの人の憩の場になっています。

■蔵を楽しむ人も食事を楽しむ人も
Img_4293_2  1階は4人がけのテーブルが4つ、カウンター4席です。見事な曲線の梁がある2階は8人用の大テーブルのほか、レトロなテーブル席が4つあります。
 昼のランチは営業マンや近所の女性で賑わい、夜は市役所やPTAなどの学校関係者が利用しています。
 食事は日替わりランチが充実、ドライカレー、ハンバーグ、スパゲティのセットは定番です。オムライスは作るのが間に合わないくらいの人気です。
 ティータイムにはケーキとネルドリップのコーヒーや品揃え豊富なハーブティーを静かに楽しめます。

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 阿武隈川が目の前を流れているので、食後に堤防に出て、川を眺めながら散歩するのもおすすめです。

場所 福島県本宮市本宮中條1-2
交通 JR東北本線本宮駅より徒歩5 分
問い合せ 電話:0243-34-4456
メニュー 日替わりランチ750円、ホットサンド550円
ハンバーグセット、スパゲティセット900円
ケーキセット950円
営業時間 11:00〜17:30(夜は予約のみ)
定休日 月曜日、祝祭日

(福島県・正会員 渡邉 仁)

2010年5月11日 (火)

埼玉・越谷市/レストラン&ギャラリー「楽の蔵」

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■外観から想像できない内部の展開
 埼玉県北越谷の住宅街でひときわ目を引く白壁の土蔵。外見は間違いなく「和」だが、入口にはトリコロールがたなびく。そう、ここはフレンチレストランである。
 大戸の向こうは、予想しえない異空間が広がる。高い天井、古材の生命感と、それらをさらに引き立てる白を基調としたインテリア。清々しさと安らぎを感じ、オーダーの前から頬がゆるむこと請け合いだ。

■こだわりの素材がたっぷり
 料理は地元産の有機野菜をふんだんに使っているのが特徴。訪れた日は、越谷産青大豆や、香り高い花田ゴボウのスープが楽しめた。つぼみ菜という新顔野菜の天ぷらは、さっくりした歯ごたえのあと、優しい甘みが口いっぱいに広がる。あらためて春の訪れを感じ、心が和む。
 メインは鹿児島産のイシモチとヒゲダラの甘エビソース添え。素材選びに長崎の漁協へ毎日連絡をとり、空輸で翌日のまないたに上げる徹底ぶり。常連のご婦人が次々に新しい友人を伴って訪れるというのもうなずける。

■あの大作家ゆかりの蔵
 2階はギャラリー。絵画展、手芸展のほか、コンサートも開かれ、澄み切った音色と迫力の音響は、聞く側にも演奏する側も好評だ。ウェルカムドリンク付きで音楽を堪能した後、階下でディナーを、という楽しみ方もできる。1880年(明治 13年)築のこの蔵は、かの藤沢周平が寄宿した山形県鶴岡市の邸宅敷地内から移築された。知れば知るほど興味が尽きない店である。

■ガイド
場所埼玉県越谷市北越谷2-33-9
交通東武伊勢崎線北越谷駅より徒歩8分
電話048-978-8287
メニユー 昼 :パスタコース1,300円,ランチコース/夜:ディナーコース 3,500円
営業時間(昼)11:30~14:00(ラストオーダー) 〈夜〉18:00~.20:30(ラストオーダー)
定休日水曜日、第3火曜日
情報提供『民家』72号 正会員・大澤憲吾

2009年7月11日 (土)

埼玉・秩父市/民芸茶房「木亭」

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■ 養蚕農家が写真館、喫茶店へ 再生

もともとは、秩父浦山ダム近くにあった江戸末期か明治時代に建てられた養蚕農家で、1950(昭和25)年に現在の場所へ移築し、写真館兼住宅として使用していました。喫茶店となったのは23年前、2階を改装してスタートしました。
店内は天井がなく、むき出しの黒光りする3.5間の太い松丸太の小屋組みが印象的です。可愛らしい昭和の照明器具やアンチークなランプ、柱時計、桑のたんすが、少し前の時代の温かさを感じさせます。

■ 秩父の文化を発信する場

テーブルでくつろいでいるとき、古い水道の蛇口を発見! ユーモアなところも。壁面には秩父を描いた水彩画が並んでいます。この家で育ったオーナーの塚越康一さんの作品とのことです。
塚越さんは写真家ですが、イギリスのロングラン・オペラ「ミカド」が秩父に関係することを知り、2001年の初演や、その後の再演にも尽力しています。店には秩父に関する書籍コーナーもあり、秩父の文化を伝える場ともなっています。

場所埼玉県秩父市野坂町2-15-26
交通西武秩父線西武秩父駅から徒歩5分
電話/FAX0494-22-7841
メニュー炭火コーヒー 550円、ケーキ 350円、ピラフ・スパゲティ 680円
営業時間10:00~20:00
定休日水曜日(祝日の場合は営業)
情報提供『民家』62号 正会員・北折佳司