■ワークショップA:障子班
障子班が張り替えたのは、おおくら屋、大蔵屋、藤屋の障子合わせて二十枚程度。大沢校長の奥様の慶子さんの手ほどきを受け、前日に各家で障子をはがして乾かした建具の作業にとりかかりました。地味な作業ながら、立ったり座ったり、そして糊付けやカッターで紙を切る作業で緊張したりという時間が続きました。今回使用した障子紙はかなりの上等品のようで、強度が強いです。また、同じ刷毛でも上等の方が糊の付き方が良かったりと、やはり良い道具が大事なんだなと実感しました。各家共に、一晩目は、隙間風だらけでしたが、二番目は風通りが幾分塞がれ、なんとなく暖かかったような。障子一枚でも重要なのです。
■ワークショップB:根太工事班
根太工事班では、三軒並ぶ真ん中の大蔵屋の八畳間の根太の修理に挑みました。畳が凹み、どうにも寝心地の良い状態ではありませぬ。畳からみると、畳-床材-根太-大引き-束-土台の石、という順番になっているので、畳が乗る板のすぐ裏の部材を交換するのが、根太工事班のお仕事です。しかしそのはずか、実際に床板を引っぺがしてみると、根太は結構朽ちていて、大引きも束も一部修理せねばならぬ状態。しかも、躯体が縁側に向かって数センチ傾いており、これが寸法割り出しの障壁に、WSリーダーの田立さんもいつしか無口に。想定外の大工事になりましたが、昼食をはさんで、作業は終了。
今度は戻した畳が平らな床の上で歪んでいましたが、じきに平らに戻るでしょう。午後からは、三軒並ぶ右端のおおくらやの囲炉裏端の床材の補修。ここはもう田立さんと大沢校長の独壇場。華麗というより流麗な職人技を無言で繰り出す田立さんと、それを補助する大沢先生、さすがにプロの職人と建築家。格好良すぎでありました。

■ワークショップC:修理班
修理班では、主に建具の修理を担当しました。建具の取っ手の取り付け、閉まらない扉の修理、壊れた扉をボードで修復、扉の戸車とレールの修理など、地味で細かい修理ですが、やらないと生活に困ることです。最後まで閉まらない建具は、それを取り外すために、まず枠の上部を一部削り、外した建具を直してから枠にはめ、新しい木で欠いた枠を補修するという、なかなか手間暇のかかる作業が必要でした。 |
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■ワークショップD:建具班
建具班はおおくら屋の建具の修理にあたりました。以前、おおくら屋を直した際に、床と梁の寸法が変わってしまったために、それまで収まっていた建具がどうにも収まらなくなったとのこと。このため建具の上下を削って寸法を合わせるという作業にあたりました。これがなかなか難しい様子。直線で部材が切ってあるようでいても、微妙に手前と向こうの寸法が違う。おおくら屋、最初はこの建具が壁に立てかけてあり、部屋が仕切れずなんともしまらない様子でありましたが、ワークショップ後は障子が入り、建具が入り、全体としてすっきりした印象に。立派に、廃屋寸前→再生民家と出世を遂げました。 |
第6回講座 「民家を支える技術(1)木工」
2008年10月5日(日) 埼玉県久喜市 (株)和田工芸
◆講義1「大工道具」大沢校長が電車を乗り間違えて遅れる(!)というアクシデントがあり、予定を変更してまずは先に和田工芸の和田さんから大工道具や和田工芸、現代の大工についてお話がありました。
なかでも特に興味深かったのが、「大工育成塾」という国のプロジェクト。工務店で働きながら、座学での講習も受けに行き、3年で1人前の大工にするというプロジェクトとのことでした。工務店としても育成塾に行かせながら、働いてもらうのは大変なようでしたが、次の世代に技術を伝えていかなければという熱い心意気を感じました。 |
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◆講義2「伝統木造建築」
次に大沢校長より、縄文時代から始まって、明治に至るまでの伝統木造建築についての講義がありました。日本人は建築の材料として木を選んだということ(石ではなく)、しかもヨーロッパでよく建築材料として使われる樫やブナなどの固い広葉樹ではなく、針葉樹であるということが複雑な仕口など日本特有の建築技術の発展につながったということでした。 |
第7回講座 「林業体験」
2008年11月2~3日(日、祝) 静岡県浜松市天竜地区水窪町
第7回講座は、浜松市天竜区の水窪町で行われました。林業の現状、木の使用法を講義で学ぶとともに、山で下草刈り、間伐にいそしむという、頭と体をフルに使う2日間でした。
◆TSドライ見学
TSドライでは、新月伐採された木材と製材の様子を見学しました。
新月伐採とは、新月前の数日間に木を伐採すること。新月伐採された木は、腐りにくく、割れにくく、曲がりにくいという特長があります。伐採後は通常3ヶ月以上寝かせ、葉や根から水分が抜けるのを待ちます(葉枯らし)。その後、貯木場で半年~1年間、含水率が30%を切るまで天然乾燥させます。また、木材1本1本にタグを付け、いつどこで伐採されたかを記録します。
木で家を造るということは、木の命をいただくということ。自然の営みに沿った製材法からは、木に対する畏敬の念さえ感じられました。 |
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◆ワークショップ(1) 下草刈り
2日目はワークショップが盛りだくさん。色づく山並みを見渡す標高600~650mのスギ・ヒノキ林を訪ねました。最初のワークショップは下草刈り。「とにかく安全に」という守屋さんの激励を受け、一同緊張の面持ちで幼木の並ぶ斜面へ。慣れない作業の中、最大の難敵はイバラでした。トゲが痛くてしっかり持てず、指を離すと顔面めがけて跳ね返ってくるタチの悪さ。それでも互いの姿に励まされ、斜面の上をひたすら目指しました。また、地下足袋を履いた人はその威力に感動。歩きやすく、踏ん張りやすく、滑らず、気分は“おらが山”。終わってみれば、充実感とともに山への愛着がわき「また来てみたい」と思った人もいたのではないでしょうか。 |
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◆ワークショップ(2) 間伐
休憩でかわいい梨をいただいたあとは、間伐です。チェーンソーで木の谷側に切り込みを入れ、あとは一気に。切り屑と木の香りがパッと周りに広がると、ものの数秒で見事切り倒されました。しかし、ここまで育てるには大変な労苦があります。ヒノキがビール瓶の太さになるまでの間、節が出ないように、毎年1回根元から3~4mの枝打ちを繰り返すそうです。また、7~10年に1回間引きをして、直射日光をとり入れて下草を生やし、50~60年かけて針葉樹と広葉樹のバランスが取れた森林を育て上げます。

第8回講座 「民家を支える技術(2)左官」
2008年12月7日(日) 自由学園 明日館
「どぞう」の絵本を朗読し土蔵とはどのようなものかを講師の村尾かずこさんと校長が対談形式でおこなった。わかりやすい内容で良かった。また土壁の歴史と魅力をテーマに校長の講義を受け、これからの土壁はどうあるべきか、多彩な表情を生かし、自然素材の特性を生かすことで土壁の未来を考えた。ワークショップでは、少しでも土壁の感触をつかんでもらおうと、竹ざる漆喰左官アートをおこない、各自個性的な作品をつくることができた。また、修了式のときに、作品の発表会もすることができ有意義な一日であった。 |
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