民家の学校

2011年12月24日 (土)

民家の学校 第13期生活動内容 ~「暮らし」と「技術」の原点をさぐる~

 日本列島の民家には、木造建築技術の粋が詰まっています。そしてそこには、日本人の数万年に及ぶ生き様が刻み込まれています。
 
 「民家の学校」は、生活体験・大工仕事・森林作業等のワークショップを通して、生身の民家を肌で感じる「体感学校」です。
 また民家を愛する人たちとの出会いを通して、新たな「つながり」を創っていきます。オルタナティブな生き方が求められている今、民家を学びながら、「暮らし」と「技術」の原点に触れてみませんか。
 共に学びながら、あなたの体を通して、あなた自身の「民家」を探ってください。
 また、全国の各地区では、同様の連続講座「民家塾」などが開催され、独自の特徴ある内容で進めています。全国各地の詳細な内容は地区の活動をご覧ください。
公開講座も不定期で開催しております。当ホームページ上で随時ご案内します。
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第1回 4/8(日)民家の原点 入学式 自由学園明日館(東京都豊島区)
 人類は何故、イエを建てるようになったのでしょうか。そこでは、どのような暮らしが営まれてきたのでしょうか。ワークショップとディスカッションを通して、住まう文化のルーツに迫ります。

 年に8回の講座から民家について学んでゆく「民家の学校」が今年もいよいよ始まりました。
 まず第1回目の講座では「13期生」メンバーが初顔合わせとなって、33人のメンバーが集まり、暖かな晴天の下、桜が満開のフランクロイドライト設計による、「明日館(みょうにちかん)」にて「民家の学校」13期の入学式と第1回講座が行われました。
今回は3つのワークショップが行われました。ワークショップ「民家のここが好き」では受講生がイメージする民家の姿を紙の上に自由に表現。「この木なんの木」では民家の材などに使用される板や枝葉に触れ、「民家と風土」では日本各地の特徴ある民家について学びました。全てがグループでのワークショップでしたので、はじめは硬かった受講生の表情も、終わる頃には皆さん良い笑顔でした。

集合写真 校長
検討 発表

今年も「熱いハート」を持ったメンバーが集まり、これからの講座が楽しみです。
熱いハートを持ったメンバーの写真は他にもあります。よろしければこちらもご覧ください。



第2回 5/6(日)民家を探る 暮らしと技術のワークショップ 東京近郊
 造り手の心意気、住まい手の生活史、民家にはいろんな人の思いが、匂いとして沁みついています。古の屋敷構えが残る再生民家を訪ね、その匂いをかぎとります。

第2回講座は、千葉県房総にある再生中の古民家で行われました。
今回は3つのワークショップを実施。ワークショップ「土壁を探る」では土壁の構成などのミニ講座と、左官職人に教わりながら、受講生も竹木舞作りと土壁塗りを体験。「民家を探る」では建物の内部・外部を観察し、建物の特徴と魅力について考えました。「里山を探る」では裏山の竹林を鋸を使用し整備をお手伝いしました。また、この家で生まれ育ったという近隣の方より、昔の家の様子や当時の生活などについて、貴重なお話しを聞きました。天気にも恵まれ、5月の新緑と美しい里山の風景に包まれて、充実した一日を過ごしました。

土壁材料 土壁塗り

土を触るのは皆さん何年振りでしょうか?塗るのは意外と難しいんですよ。
上記以外にも受講しているたくさんの写真があります。よろしければこちらもご覧ください。



第3回 6/2(土)-3(日)民家を生かす 民家再生ワークショップ 甲州 塩山(山梨県甲州市)
 甲州塩山の再生民家を訪ね、建築技術の原点に迫ります。また再生作業を実体験することで、民家の息吹を肌で感じ、再生の楽しさを味わいます。

今回ははじめての泊まりの講座でした。初日はまず雨宮棟梁による大工道具の実演が行われました。先人が開発した道具で木を加工する技術を目の当たりにし、また棟梁の木を相手にする心構えのお話しがあり、感激しました。続いて上条集落を散策し周辺の美しい民家を見、そして甲州民家情報館を見学しました。2日目はまず移築再生された古民家をを見学し、再生の技術に舌を巻きました。続いて伝匠舎石川工務店にて茅葺体験、古材の見学を行いました。天気が不安定でしたが、無事問題なく全ての行程を修了することができました。

間伐の実演 茅葺の実演

間伐や茅葺の作業を見たり、体験してみると、人それぞれに感じる物があります。
貴重な瞬間は他にもあります。よろしければこちらもご覧ください。



第4回 7/8(日)民家と地域 コミュニティー再生と民家の意義 武州 奥秩父(埼玉県秩父市)
 民家は地域の互助の中で受け継がれてきました。民家の家並みが残る集落を訪れ、フィールドワークを通してコミュニティ再生のヒントを得ます。

民家は人の暮らしとともにあります。古民家集落には過疎高齢化が進むものも多く、再びの発展のためには何をすればよいか…。このヒントを得るために、奥秩父・栃本集落にて、住民の方と触れ合いを持ちました。お話しの中から、地域の特徴や日々の暮らしの様子等を知ることができました。元民宿だった民家の見学、名物「ずりあげうどん」の昼食、草取りのお手伝い、集落で活動している観光協会の方とお話し等から、ヒントに繋がる何かを深く感じることができました。

草取りの実演 ずりあげうどん

その土地で話を聞き、その土地の物を食べる経験は、インターネットでは体験できませんね。
しかし、垣間見たい方は他の写真があります。よろしければこちらもご覧ください。



第5回 9/15(土)-17(月・祝)民家に住まう 生活体感ワークショップ 信州 大平宿(長野県飯田市)
 木曽山中の大平宿は、貴重な民家群を残して、昭和46年に強制離村となってしまいました。電気もガスもないこの村で3日間、かつての民家生活を実体験します。日常とは隔絶された環境で、火錐り臼から火を錐り起こし、カマドで飯を炊き、イロリに火を灯し、民家の生き様を体感します。

昭和45年に廃村となった信州・大平宿。そこに残された江戸末~明治末建築の古民家3棟で、受講生は昔に近い生活を体験しました。>
 「お父さん」「お母さん」を決めて各家は家族に。今年は「奉公人」役も決めました(笑)。手で棒をこすり合わせる原始の方法で火をおこし、囲炉裏とかまどで炊事。なるべく電気を使わない夜に挑戦。以前の住人の方のお話しや、掃除修繕と共に家の魅力のアピール案を考える「民家をプロデュース」に取り組みました。各家の料理を持ち寄った食事会では「おやき」のコンテストも。全身燻された煙臭い体で帰途につき、好天にも恵まれ思い出の3日間に。

囲炉裏 囲炉裏で食事

火は見ていると和みますよね。火が貴重な時代の遺伝子が安心しているのかもしれません。
囲炉裏での食事も一度体験したら忘れられませんよ。
大平講座の体験を記録した写真はまだまだあります。よろしければこちらもご覧ください。



第6回 10/14(日)民家と木 伝統大工ワークショップ 小野田工務店(東京都八王子市)
 日本の民家は、木を読んで組み上げる、高度な大工技術に支えられています。現役大工の指導の下、金物に頼らない伝統工法の技を、ワークショップを通して学びます。

場所は八王子市の小野田工務店です。
まずは小野田棟梁から在来工法と伝統工法の違い、金具を使わずに木をつなぐ「継手・仕口」についての講義。ノミの研ぎ方を教わってから、木工実習に。3班に分かれて4寸角の材木で「腰掛け鎌継ぎ」を作りました。始めてノミを使う人も多く、苦労の末、凸凹が組み合ったときは感動!その後は、どの班の継手が強いか強さ比べ。同プレカット品、棟梁が作った「追掛け大栓継ぎ」も交えて、上に何人乗れるか試しました。優勝の班には豪華賞金!?が進呈され、大いに盛り上がりました。

強さ比べ 強さ比べ2

どの継手が強いのでしょうか!!
他にも受講しているたくさんの写真があります。よろしければこちらもご覧ください。



第7回 11/10(土)-11(日)民家と森 森林体感ワークショップ 遠州 天竜の森(静岡県浜松市)
 民家に使われる木材は、森で育まれてきました。森に暮らす林業の担い手たちを訪ね、その営みを学びます。また森の仕事を実体験し、生きた立木のオーラと直に対話します。


第8回 12/2(日)修了式 東京都豊島区
 民家の火を後世に伝えていくために、今何ができるのか。民家再生活動の先輩方をゲストに招いて、民家の未来を語り合います。


※再生現場の進捗や天候等の理由により、ワークショップの内容は変更となる可能性があります。予めご了承ください。