民家の学校

2011年7月 7日 (木)

民家の学校 第12期生活動内容 ~「暮らし」と「技術」の原点をさぐる~

 あなたは「民家」と聞いて、何を思い浮かべますか?
 はるか石器時代。先人たちは木をゆわき、草を葺いて、「住まい」を手に入れました。
 爾来営み継がれてきた日本列島の民家には、木造建築技術の粋が詰まっています。
 そしてそこには、日本人の数万年に及ぶ生き様が刻み込まれています。
 「民家の学校」は、生活体験・大工仕事・森林作業等のワークショップを通して、生身の民家を肌で感じる「体感学校」です。また民家を愛する人たちとの出会いを通して、新たな「つながり」を創っていきます。
 オルタナティブな生き方が求められてる今、民家を学びながら、「暮らし」と「技術」の原点に触れてみませんか。そして「つながり」を通して、あなた自身の「民家」を発見してください。
 また、全国の各地区では、同様の連続講座「民家塾」などが開催され、独自の特徴ある内容で進めています。全国各地の詳細な内容は地区の活動をご覧ください。
公開講座も不定期で開催しております。当ホームページ上で随時ご案内します。
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第1 回 「民家の原点~入学式」 4/3(日)  於 自由学園明日館(東京都豊島区)
 人類は何故、イエを建てるようになったのでしょうか。そこでは、どのような暮らしが営まれてきたのでしょうか。ワークショップとディスカッションを通して、住まう文化のルーツに迫ります。


 年に8回の講座から民家について学んでゆく「民家の学校」が今年もいよいよ始まりました。
 まず第1回目の講座では「12期生」メンバーが初顔合わせとなって、35人のメンバーがあつまり、フランクロイドライト設計による、「明日館(みょうにちかん)」にて「民家の原点」に関する講座が行われました。

集合写真

12期生の集合写真


校長 古林先生

(左)横川校長による「民家の原点」についての講義校式
(右)「森林の国・日本」にテーマで古林先生による講義


木比較 民家WS

(左)「この木なんの木」WSでは7種類の木を見分けました
(右)「民家のここが好き」WSでは皆さん熱く思いが伝わりました

今年も「熱いハート」を持ったメンバーが集まり、これからの講座が楽しみです。



第2 回 「民家を探る~暮らしと技術のワークショップ」 5/8(日) 於 都内再生民家
 造り手の心意気、住まい手の生活史、民家にはいろんな人の思いが、匂いとして沁みついています。古の屋敷構えが残る再生民家を訪ね、その匂いをかぎとります。土壁の技術についても勉強します。


 民家の学校第2回目の講座は、西東京市にある“和のいえ櫻井”にて行われ、伝統工法により“ツリーハウス”を手掛けるワークショップでした。
 “和のいえ櫻井”は約150年前に移築された建物です。
 大きな太い梁、軒ひとつとってみてもこだわりのあるつくりで隅から隅までじっくりと観察しました。

外観 梁

(左)“和のいえ櫻井”の外観 (右)この梁は見事です!


軒の絵

受講生による軒の絵


 半年以上寝かせた泥をこねて“泥団子作り”!久しぶりに土を触って懐かしく思う人、靴を脱いで素足で泥を混ぜる人など、童心に帰って泥団子作りを楽しみました。

泥団子作り1 泥団子作り2

(左)意外と楽しかった“泥団子作り” (右)ノルマは1人27個!


泥団子作り3

最後は“素足”に!


 “木舞掻き”は竹を割る作業から。これがなかなか難しく、悪戦苦闘・・・
 竹の“鮮度”によって割れ方が全く違いました。
 匠の職人達の指導のもと、なかなか上手に仕上がりました!

竹割り1 竹割り2

(左)コツがいる“竹割り” (右)“六等分”にも“八等分”にも割れます!


竹割り3 完成予想模型

(左)交互に結びます (右)完成予想模型


完成予定

2011年の夏に完成予定!



第3 回 「民家を生かす 1 ~民家再生ワークショップ」 6/4(土)~ 6/5(日) 於 甲州 塩山(山梨県甲州市)
 甲州塩山の再生現場を訪ね、民家が今まさに息を吹き返さんとする瞬間に立ち合います。また再生作業を実体験することで、民家の息吹を肌で感じ、再生の楽しさを味わいます。


 「伝匠舎 石川工務所」の木工所にある小屋の壁を班毎にアレンジ!
 作業場に場所を移し、職人の方々の技術を間近で見学!
 2日目は伝統工具を今に伝える雨宮棟梁に実演を交えお話を聞きました!
 実際に改装した古民家で生活をされている、廣瀬さん&ハルダムさんのお宅訪問!

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(左)改修前の小屋が… (中)ヒバ班の作品 (右)檜班の作品


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(左)上條集落を散策しました。
(右)宿泊先は築150年の“水上荘”。囲炉裏を囲み俳句会で大盛り上がり!


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(左)雨宮棟梁による実演 (中)廣瀬邸の見学 (右)ハルダム邸の外観



第4 回 「民家を生かす 秩父往還 栃本集落」 7/3(日) 於:埼玉県秩父市大滝栃本集落 
 伝統的な景観を保存しようとする草の根運動が、全国各地に広がっています。地元の方のお話を伺いながら、民家を守る意義を考えます。また町並みを観察しながら、連なりとして残る民家の楽しさを味わいます。


目的:限界集落を活性化させる為、集落の魅力探り、住人の人、外部の人にその魅力を広く伝える手法を考える。
昭和43年当時の写真を見せてもらいながら、当時の話や集落での生活について伺いました。
各班毎にフィールド調査で直接集落の方に話を伺い、栃本の魅力を抽出しました。

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急峻な山間に立ち並ぶ、「栃本集落」。当日はこの斜面を登ったり下りたり・・・


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みんな揃っての集合写真。


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(左)“中津川芋のみそ炒め”
(右)直接、地元の方から当時の写真も見せていただきながら、昭和時代の栃本の話を伺いました。


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(左)中津川芋、絶品! (中)栃本集落 (右)皆、興味深々



第5 回 「民家に住まう~生活体感ワークショップ」 9/17(土)~ 9/19(祝) 於 信州 大平宿(長野県飯田市)
 木曽山中の大平宿は、貴重な民家群を残して、昭和46 年に強制離村となってしまいました。電気もガスもないこの村で3 日間、かつての民家生活を実体験します。日常とは隔絶された環境で、火打ち石から火を錐り起こし、カマドで飯を炊き、イロリに火を灯し、民家の生き様を体感します。


目的:携帯も通じない、ガスもない江戸時代の古民家での原体験住人の人、外部の人にその魅力を広く伝える手法を考える。
ライター使用禁止!マッチも使用禁止で、火打ち石から火をおこし、火を守りながらの生活。
二日目は古民家周辺の剪定や傷んだ古民家の修復作業


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長野県飯田の山奥にある“大平宿”。天候にも恵まれました。


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受講生はみんな勉強熱心です!


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(左)まずは食材調達から!(右)夕飯を作る前にまずは「火おこし」から!


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各部屋ごとの力作の夕食が並びました!


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ガラス戸の修理もしました。


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障子の張り替えもお手のもの!


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昼食用の「お餅つき」!



第6 回 「民家と木~伝統大工ワークショップ」 10/10(祝) 於 和田工芸(埼玉県久喜市)
 日本の民家は、木を読んで組み上げる、高度な大工技術に支えられています。現役大工の指導の下、金物に頼らない伝統工法の技を、ワークショップを通して学びます。


目的:「継ぐ蔵」に触れて学ぶ継ぎ手と仕口
旧日光街道「幸手」を感じる
グループワークでは、実際に「腰かけかま継ぎ」に挑戦!


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みんないい笑顔です!


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去年はこの蔵は改装中でしたが、まもなくOPEN!


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「匠の技」の素晴らしさ、偉大さを身をもって体験しました。


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各班ごとの手の込んだ作品をご覧下さい!



第7 回 「民家と森~森林体感ワークショップ」 11/12(土)~ 11/13(日) 於 遠州 天竜の森(浜松市天竜区)
 民家に使われる木材は、森で育まれてきました。森に暮らす林業の担い手たちを訪ね、その営みを学びます。また森の仕事を実体験し、生きた立木のオーラと直に対話します。


静岡県の天竜美林を訪ね、「新月伐採」体験!
林業家ご当主や、製材業に関わる方々のお話をききました!
含水率、ヤング係数測定、GPSによる管理等、現場で最先端の技術や管理手法が取り入れられていることを学びました。


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実際に手ノコを使って木を切り倒す経験ができ、見て触れて体感することができました。


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代々林業を受け継いでいる方のご自宅に伺い、お話を伺ったり、林業の現状、いま置かれている実態について、理解を深めました。


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切り倒したばかりの檜の木口はとても芳しくたっぷり水気があり、長い年月を生きていた証拠を示していました。


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「木の命をいただく」という言葉に相応しく厳かで真剣な作業に皆惹きこまれました。



第8 回 「民家の明日~修了式」 12/4(日) 於 自由学園明日館
 民家の火を後世に伝えていくために、今何ができるのか。民家再生活動の先輩方をゲストに招いて、民家の未来を語り合います。

※再生現場の進捗や天候等の理由により、ワークショップの内容は変更となる可能性があります。