イベント報告

2010年11月11日 (木)

長崎/五島列島の木造教会群を巡る旅会

会場=長崎県下五島
期日=2010年9月4日(土)、5日(日)

Douzaki1

 JMRA九州・沖縄地区運営委員会ではこれまで、九州民家塾のイベントとして「重要文化財民家を巡る旅」を企画し、九州各地の重要文化財の民家、まちなみを訪れてきました。昨年の広島県福山市「鞆の浦」に次いで今年は、長崎県五島列島の島々に残されている木造の教会群を、参加者15名で巡ってきました。
 4日の早朝に福岡を出発し、7時10分に長崎港ターミナルに集合。7時40分発のジェットホイルに乗船すると、もう九時には福江島に到着しました。
Egami1 早速「堂どうさき崎教会」を見学。明治41年に鉄川与助が設計したゴシック様式の天主堂は、南海の美しい入り江とゴシック様式の赤い煉瓦がとても印象的でした。その後同じく鉄川与助が設計し、木造教会としては最大規模の「水みずノの浦うら」教会、ゴシック様式の「楠くすはら原教会堂」、そして色鮮やかなステンドグラスの「貝か い津つ教会堂」を見学。車窓から垣間見えるまさに津々浦々の景色、点在する集落や澄みきった蒼い海に感動しました。
 夕方五時に、海上タクシーに乗船して久賀島に向かいました。久賀湾に面した島唯一の民宿「深浦荘」では、翌日に見学する予定の「旧五輪りん教会」の保存に尽力された坂谷さんを交えての懇親会が行われました。久賀島の歴史と五輪教会保存のいきさつについてのお話しはとても感動的でした。
 5日は、タクシーにて「深浦荘」を出発。途中の道は車の離合できない細い山道、そして最後は坂谷さんの案内で10分ほど歩き、やっと国指定重要文化財「旧五輪教会」に着きました。外観は和風ですが、内部の木造リブ・ヴォールト天井は、長い年月を経た深い味わいとゴシック様式の持つ普遍性を感じさせます。
 本当によく残されたと、改めて坂谷さんの保存運動に感謝です。
 そして、近くの船着き場から坂谷さんに見送られ、海上タクシーにて最後の教会、奈なる留島の「江上教会」へ向かいました。鉄川与助の手による最も完成度が高いと言われているロマネスク様式の天主堂リブ・ヴォールト天井の空間は、旅の最後を飾るにふさわしい見応えのあるものでした。
(福岡県・正会員 照井善明)