イベント報告

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2010年9月30日 (木)

長野県/日本建築研鑽会 信州講座 漆と建築

 今回、第二回目となる連続講座「日本建築研鑽会 各地の作法に学ぶ」が6月12日(土)、13日(日)に長野県にて開催されました。

全体写真 宴会写真


 1日目は、まず、木曽平沢町のかどや漆器店にて金閣寺改修時のお話をお聞きしました。なぜ、金閣寺改修に木曽平沢の職人が選ばれたのかというと、平沢には全国でも唯一、座卓などの大物を扱える職人が多くいたためだと言われます。その職人たちが、二層内部になっている金閣寺屋根の漆黒の漆や金箔下地の漆塗りを行ったそうです。
 次にお隣の巣山漆器店の工房にて手黒目作業の見学をしました。巣山さんは、生漆を二五年以上、精製しています。現在、手黒目による精製は、この地域でも大変少なくなっています。しかし、品質・耐久性とも、年月が経つにつれて明らかに差が出るため、日光東照宮修復の際も、機械精製から手黒目の漆に変わったと聞きました。
 巣山さんの手がけたお宅を見学しましたが、床・建具・柱・梁など、他の塗料にはない肌触り・質感を感じました。

かどや漆器店見学 巣山漆器店見学Kiso3
かどや漆器店の見学と巣山漆器店の見学

 その後木曾漆器館に移動し、金閣寺改修時のビデオを見ました。劣化原因の調査や試験を繰り返した結果、金閣寺の金箔の厚みを通常の五倍にしたこと、鳳凰にはフッ素のコーティングが三重に塗られていることなど、その対策や工夫を知ることができました。
 1日目最後は大共木材に伺い、木曽のヒノキ、サワラを中心に扱う製材所を見学し、木曾檜の性質などについて説明を受けました。

木曾漆器館 大共木材見学
木曾漆器館前と大共木材見学


 2日目は、まず木曾檜官材市場で見学を行い、原木の並ぶ前で市の様子や目利きの仕方などを学びました。
 その後、木曽の材木で建具をつくる田沢木工所見学では、普段は見ることのできない工場の中まで案内していただきました。

木曾檜官材市場 田沢木工所
木曾檜官材市場見学と田沢木工所見学