イベント報告

« 東京/神楽坂路地裏散策 | メイン | 京都/藤井厚二の「聴竹居」見学と大山崎界隈スケッチ散策 »

2010年9月16日 (木)

栃木県/「那須野が原三本木むくり屋根の家」再生見学会

会場 栃木県那須塩原市
期日 2010年6月5日(土)
Photo_3JR那須塩原駅に降りて、点在する大谷石の蔵を眺めながら徒歩30分、静かな田園風景の中に「むくり屋根の家」がありました。参加は提供者のご家族を含め20数名でした。
 明治23年に建てられた茨城県竜ヶ崎市の町屋を移築再生した事例です。
 提供者からの「よみがえらせい」という想いが、設計者・建主により「新しい命が吹き込まれた」というお話が印象的でした。
 JMRA民家バンクの紹介で竜ヶ崎に行き、一目惚れしたという、横須賀にお住まいのご夫妻とお姉様は、来年、仕事をリタイアされてから本格的に住むことになるそうです。
 設計は、町屋の華やかな雰囲気を受け継ぎながら、現代生活に必要な要素を見事に取り入れたJMRA正会員の㈲アルケドアティス網野隆明さん。
 屋根はむくりをつけた鋼板葺き、換気のための箱棟や、雪から煙突を守るために雪割りが設けられ、この家のデザインのポイントもなっています。

 Photo_4骨組みは生かして、間取りは大胆に組み替えられています。台所と八畳の和室は、コンクリートの上にテラコッタタイルの床で広々としたリビングダイニングに。一階の天井を取り払って柱梁を大胆にあらわし、小屋裏には新たに二つの部屋が作られています。
 襖・障子・格子も使用場所を変えたりして、最大限に活用されていました。
 暖房は、薪ストーブ一台と、リビングダイニングの蓄熱層(コンクリート)からの輻射熱で室温を安定させ、さらに外部建具をアルミサッシにし、断熱材で建物を覆い、保温性のある空間としています。
 提供者、建て主、設計者、そして施工の林住建の林さんが再生した家に集い、笑顔で語り合う姿に参加者は納得していました。
(東京都・正会員 平野 薫)