情報誌「民家」

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2005年3月 1日 (火)

41号(2005年3月発行)

入母屋造りの茅葺き民家(東京都あきる野市)
撮影=乗兼広人(友の会会員)

巻頭インタビュー
村を守らずには民家は守れない

評論家
富山和子

「日本の米カレンダー」を作りはじめて、今年で16年目になります。私は水の専門家ですから、研究をしているうちに林業が大事であり、その背景に農業があるということに気がついて、農業と水田を守るためにこれを始めたのです。

カレンダーを始めて、民家に目がいくようになりました。この10年、民家のある風景が急激になくなっています。 民家がなくなるということは、山村がなくなるということ。つまり、屋根葺きをする共同体がなくなるということです。ですから、民家という建物だけを守っても意味はあまりない。村をトータルで守って人が住んでこそ、そして共同体が息づいてこそ意味があると思います。

日本の民家は、農業、林業とは切っても切れない関係にありますし、米の文化とも深い関係にあります。ですから、民家を守ろうという方は、ぜひ農業とか林業を守ることを一緒にやっていただきたい。自分の住む家は地元の木を使おうという運動と、民家を壊さないで修理しながら使っていこうというみなさんの運動は、みんな絡み合っています。(抜粋)

とみやま・かずこ

評論家、日本福祉大学客員教授、立正大学名誉教授。1933年群馬県生れ。早稲田大学文学部卒業。水問題を林業の問題にまで深め、「水田はダム」の理論を提唱。自然環境保全審議会委員、林政審議会委員などを歴任。「富山和子がつくる日本の米カレンダー−水田は文化と環境を守る」を制作、農林漁業を守るキャンペーンを続けている。著書に『水と緑と土』『日本の米』(中公新書)、『水の文化史』(文藝春秋)、『川は生きている』『お米は生きている』(講談社)、『環境問題とは何か』(PHP新書)など多数。

  • 「民家フォーラム2004」特集Part2 茅葺きシンポジウム 新川・田籠地区の景観保全を考える
    • 基調講演1 美山町の茅葺き民家と景観を守り続けて  美山町・茅葺の里保存会会長 中野文平
    • 基調講演2 地球文化としての茅葺きの展望  筑波大学教授 安藤邦廣
    • パネルディスカッション
      報告1 「芝棟・新郷プロジェクト」の活動  岡村慶子
      報告2 ヨシ葺き民家保存・再生の取り組み 鈴山弘祐
    • フォーラムを茅葺き民家保全への景気に 「民家フォーラム2004」に参加して樋口秀吉
    • 九州発「住まいのルネッサンス」 「民家フォーラム2004」を省みて宮本繁雄
  • 民家の生きるまちづくり(10)江戸が垣間見える寺町の文化を守る 東京都台東区谷中  横山聡
  • 体験的民家再生考(9)新しい木構造の考え方を取り入れる  杉浦干城
  • 民家再生事例 豪雪地帯で快適な生活を 秋田県五城目町 I邸  岡田登
  • ニッポンの林業−山と木の話(3)森林認証とネットワークづくり 宮崎県諸塚村の取り組み  諸塚村産直住宅推進室事務局長 矢房孝広
  • シリーズ 民家の宿、民家の店 原茂園「カフェ・カーサ・ダ・ノーマ」/ギャラリー「花棕櫚」
  • JAPAN2001 3周年記念リレーエッセー(2)MINKAの英国移築は技術の祭典だった  櫻田文昭
  • 民家ネットワーク 春・夏・秋・冬
  • 「JMRA民家バンク」情報
  • JMRAイベント報告
    茅葺きボランティア養成技術研修(山梨県塩山市)
    きんき民家宿/茅葺き見学とワークショップ(大阪府太子町)
    茅葺きワークショップ−ヨシ刈り体験ツアー(宮城県北上町、登米町ほか)
  • 事務局ニュース