民家再生事例

2020年12月 4日 (金)

CASA WATARI KUWANA

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曽祖父の代より受け継いできた歴史ある家。簡易宿泊所として将来の飲食店経営も見据えた再生を行った。石場建て建築のため限界耐力計算を採用、荒壁パネルなどによって耐震性を確保している。耐震の都合による床レベルの差はかえって空間のゾーニングを生み出した。意匠は、力強い小屋組みを各所にあらわし、調湿性に優れた中霧島壁に藁を混ぜ使用することで、懐かしさとモダンさを兼ね備えたものとなった。

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神道神籬教会

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先代から100年以上受け継いできた教会を、もう100年後まで受け継がせたいとの思いで再生。柱の歪み、天井のたわみ、倒れかけの壁、走らない建具、蟻害、雨漏りで傷んだ床、増築で谷ができ水が溜まる屋根などを、大きな変更を加えることなく丁寧に修復した。新建材をできる限り使用せず、壁は小舞竹を補修し漆喰で、柱は根継ぎで再生、やむなく新しい部材を使う個所は、古材と馴染む自然塗料で仕上げている。

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力天井のある家

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当初は新築のため解体も検討された家。太く大きな大黒柱、立派で傷みのない梁を活かしたいと再生に変更。再生前は土間と田の字型の伝統的な間取りで、現代の生活に合わせた、暗さの解消、風通し、プライベートの確保が課題となった。再生後は課題を解消、海の見える居間から涼風の吹き抜ける気持ちの良い家へと生まれ変わった。

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H邸

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2棟長屋の織屋建で、再生前は場当たり的増改築が繰り返され建築当時の面影はなかった。構造体に損傷は少なく、健全化したうえで意匠としてできる限りあらわしにし真壁仕上に。京町家の基本的な間取りを優先せず、建築主の要望で正面からアプローチできる間取りに変更しているが、周囲の町家に馴染むファサードとなっている。吹き抜けの天窓や熱伝導率で優れる竹材を採用した床で伝統建築特有の暗さ、寒さを解消している。

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吹抜けが上から見える家

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1階の階高は高く、屋根裏も大きな建物。大きな屋根裏を活かすため、固定階段を新設。屋根裏には、南面に明り取りの小窓、居間側に障子窓を設け、閉塞感を和らげている。居間は吹き抜けとし、ゆったりとした空間に。居間とDKの境目一か所には275mmの段差を設け、その他をバリアフリーとした。また、祖母の部屋から水回りへの導線を確保した。

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歴史を残す家

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大きな改修なく代々大切に引き継がれてきた家。1階の天井が低く、中廊下を挟み和室が2部屋ずつ配置された形であったため、内部の暗さが課題となっていた。再生にあたり、中廊下の多くを撤去し、DKと居間をワンルームとして北面からの明かりを取り込んだ。また、圧迫感のある天井を撤去し居間部分を吹き抜けとすることで、開放的な空間に生まれ変わった。

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民家N邸(丹波型民家)

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土地区画整理のため立ち退きを余儀なくされていたが、30mほど新たな敷地に主屋、長屋門、土蔵を曳家し再生することに。今回の再生で新しく加えた構造材などは白木のままとし、既存の柱、梁、木製建具との時間のズレをあえて表現している。先祖代々からの住まいを守り再生することで、世代を超えて住み継がれる家となった。

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近江八幡の家・T邸

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水郷のまち近江八幡にある、地元では典型的な間取りの農家住宅。調査の結果、状態が非常に良好だったことから、構造的な補強は最小限とし、快適で機能的な生活のための再生にコストを掛けた。また、新建材で覆われていた元の民家の形をあらわしにすることで、かつての美しさを甦らせた。

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仮の家

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2戸の長屋を1戸に、職住一体の暮らしができるよう再生。伝統工法に基づく躯体の健全化と、手仕事の跡や既存建物に見られる過去の痕跡を残す形で仕上げ。東部1階は全面三和土に。吹き抜けがあることで半屋外的な使い方ができる。天井は必要最低限のみ張り、野地板あわらしや大和天井のままとしている。小舞は補修。既存材は埋木などでなるべく利用。新材は古色塗装を行わず経年変化に重きを置いている。

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2020年12月 3日 (木)

大工の父親が建てた家

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両親が亡くなってからは別荘状態になっていた実家を再生し、住居として利用することに。改修に際して、水回りを使いやすくし、段差の解消をおこなった。床下の湿気対策として防湿コンクリートの敷設を行った。構造材の傷みは少なく、防腐措置のうえ利用。過去の間取り変更に伴い撤去や補強がなされており、その意図や影響と考えながらの作業となった。

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